2022年01月24日( 月 )
by データ・マックス

管理棟数1,900棟、管理戸数2万8,000戸の実績~上村建設に負けないブランドを確立させたい(後)

ハッピーハウス(株) 代表取締役社長 上村 英輔 氏

 ――認知度が低いとのことですが、ラッピングバスやヤフオクドームに広告も出されています。

 上村 先ほどもお話しした通り、ハッピーハウスのブランディングはまだまだこれからです。ハッピーハウス単体で見た場合でも、売上・利益とも相応の組織なんですが、上村建設の影に隠れています。これからは、ハッピーハウスの社員が仕事に誇りとやりがいを感じてもらうことが、結果的に顧客満足度のさらなる向上につながるものと考えています。

 ――それらのことを社員皆さまがどう捉えていたのか、気になりますね。

 上村 これだけ財務がしっかりした、いわば“BS/PLに問題がない会社”でも、退職者は出ます。「良い会社とはなにか?」と考えた時、辞めていく社員がいるということは、何かしらの不満があるということ。「休みがない」「給与が低い」「やりたいことができない」―もちろんすべてをすぐに変えることはできませんが、1日1日良い会社に近づけていく努力はしていくつもりです。グループに入って以降は、社員の離職は少なくなってきています。何のために働くのかと問うと多くの場合、「家族のため」と答えが返ってきます。そのときには、「自分の子どもを入社させたいと思えるような会社にしよう」と常々言っています。

 ――より「能動的に」というのは、他社が管理する物件を“取りにいく”という意味も含みますか。

 上村 そうではなく、新規ビジネスにチャレンジしていこうというものです。不動産といってもたくさんのビジネスが絡み合いますが、本質はオーナーの資産価値をいかに最大化するかという点です。自分がオーナーであったら、それを管理会社に望みます。お金をかければ、良い商品は提供できます。しかし「極力、お金をかけずに良い商品をお客さまに提供することを考えたことがあるのか」と社員に問いかけると、たいてい答えに詰まります。その答えを追及していく能動性が欲しいのです。トライして失敗しても咎めない。何もやらずに、のうのうとしている方が罪深いのです。

新元号の時代、新サービス展開を目指す

 ――今後、ハッピーハウス発でいろいろな取り組みが期待できるということですね。

 上村 単独ではおよばないことも、異業種の企業などとアライアンスを組んでも良いでしょう。すでに(株)QTNetさまと業務提携させていただいており、IoT(モノのインターネット)サービスを充実させた部屋の提供も始まっています。管理戸数約2万8,000戸を生かした新サービスも展開できると思います。もちろん対価以上のサービスを提供できるというのが大前提です。

 また今年は5月より新元号の「令和」になることと併せて、上村建設も今年2月に設立60周年を迎えることができました。この記念すべき年にウエムラグループで初の取り組みとなる「中期経営計画」の策定をいたしました。グループ内で幹部候補となり得る人材を各部署からそれぞれ選出し、建設・不動産の市況、将来的な人口の推移、今後の成長分野などを踏まえたうえで、昨年4月から1年間かけてこれから先5年間のウエムラグループの在り方を議論・検討し、つい先日、「中期経営計画」として、ウエムラグループ全体に発信したところです。また、対外的にも6月ごろをメドにHPにて掲載を予定しています。

 ――今後、営業エリアの拡大は?

 上村 ハッピーハウスでは北九州に支店がありませんが、上村建設では年間十数億円分の仕事をしていますので、チャレンジしてもよいかなと考えます。上村建設においては、M&Aにおいてエリア進出はありえますが、元請業は協力業者が存在して始まるものですから、上村建設自身が出ていくことは考えていません。まだまだ福岡でやることがありますから。

 ――ハッピーハウスの代表に就任しつつ、上村建設での役割は変わらない。

 上村 もともとは1つの会社でもあったので「物は考えよう」だと思っています。上村建設があって、ハッピーハウスがあることを理解していますし、ハッピーハウスでのお客さまの声を上村建設に反映させるのが私の役目でもあると思います。ハッピーハウスに関しては、目標は売上や利益ではありません。数字を追いかけると、お客さまに迷惑をかけることになりかねない。幸い、読める数字が現実にあるわけですから、新ビジネスを具体化していくことを目標にしていき、これが社内の活性化につながる。このタイミングで変えられないものは、いつまでたっても変わらないと思っています。

(了)
【文・構成:東城 洋平】

<COMPANY INFORMATION>
ハッピーハウス(株)

代 表:上村 英輔
所在地:福岡市博多区住吉4-3-2
創 業:1983年3月
設 立:1996年8月
資本金:2,000万円
売上高:【(※)ハッピーハウスグループ】
   (18/10)50億2,806万円
   【ハッピーハウス単体】
   (18/10)25億9,800万円
※ハッピーハウス(株)、ハッピー住宅保証(株)の2社

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