• このエントリーをはてなブックマークに追加
2019年06月10日 09:55

第2の全盛期を迎えるようになるイメージセンサー(前)

日韓ビジネスコンサルタント 劉 明鎬 氏

 サムスン電子は2030年までに非メモリ分野でも世界1位を達成するため、133兆ウォンの投資と、1万5,000人の追加採用を発表した。メモリ分野ではすでに世界1位の座を強固なものにしているサムスン電子は、今後4次産業革命が進むにつれて、アプリケーションプロセッサー(AP)イメージセンサーなどの非メモリ分野の需要が急激に伸びていくことが予想されるので、そのビジネスチャンスを逃さないため、そのような戦略を打ち出した。

 サムスン電子は「半導体ビジョン2030」を発表した。そのなかで、研究開発に73兆ウォンを、それから生産設備の増強に60兆ウォン投資することを明らかにした。今回は非メモリの一種であるイメージセンサーについて取り上げてみよう。

 イメージセンサーとは、カメラレンズから入ってきた光の情報をデジタル情報である電気信号に変換し、撮影した写真をディスプレイに表示させる半導体である。

 イメージセンサーには大きく分けて2種類がある。CMOS(Complementary Metal-Oxide semiconductor) 方式とCCD(Charge Coupled Device)方式である。そのなかの1つであるCMOSイメージセンサーは全体の機能が1つのチップに統合され、製造するときは半導体の工程がそのまま活用されるので、製造コストが安くなるというメリットがある。コストが安くなると、需要は増加する。需要が増加すると、ますます大量生産が可能となり、価格がどんどん安くなる。それと同時にCMOSイメージセンサーの小型化も実現された。その結果、イメージセンサーというと、現在はCMOS方式が主流である。

 CMOS方式はCCD方式に比べ、消費電力も少ない。その結果、小型化と低消費電力が要求される携帯電話に採用され、携帯電話の普及とともにCMOSイメージセンサー市場が急拡大したのだ。CCDセンサーと比較して弱点とされていたノイズ問題も改善され、デジタルカメラ、CCTVなどにも広く活用されている。まだカメラの高級機種の一部ではCCDセンサーが主に使われているが、CMOSイメージセンサーの性能はCCDセンサーのそれを追い抜いたとされる。

 イメージセンサーで一番大事な要素は画素数である。イメージセンサーは画素数を増やして、できるだけ多くの光を吸収できるようにする必要があるが、画素数を増やしていくと、画素のサイズが小さくなるという壁にぶつかる。ところが、画素が小さすぎると、十分な光を吸収できなくなる。それで、現在は画質を上げるために、画素数よりも画素の質を上げることへの開発競争に突入している。

 ところで、私たちはカメラをいつごろから使っているのだろうか。1861年にカラー写真が初めて撮影できるようになったというと記録があるが、その後、カメラの技術は大きな進歩を遂げている。それに、2000年代に入ってから、デジタルカメラが普及したことと、携帯電話にCMOSセンサーが搭載されるようになってから、カメラ技術は以前より、さらに急ピッチで発展するようになった。携帯電話に初めてカメラ機能を入れたのは、京セラのVP-210機種である。同製品の画素数は11万画素。2018年に発売されたファーウェイP20 Proはカメラが3つで、それぞれ4,000万画素、2,000万画素、800万画素の背面カメラに、2,400万画素のフロントカメラを搭載している。画素数は18年目に比べて364倍増加しており、カメラ技術の発展はすさまじい。

(つづく)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

     

トップニュース

2020年02月23日 07:00

日本発の「折紙工学」産業化に向けて離陸へ(3)

 こうした製品化への応用が進む折紙工学だが、萩原氏が折紙工学の研究に向かうきっかけは自動車の衝突対策であった。萩原氏は1972年、工学系の修士課程を終えて日産自動車(...

2020年02月23日 07:00

コンビニ業界大激変時代~月刊コンビニ 編集委員 梅澤 聡 氏(6)

 セブン-イレブンは、従業員の作業時間と作業量の削減を目的とした省人化の実験を19年7月「セブン-イレブン町田玉川学園5丁目店」(東京・町田市)でスタート、同年12月...

2020年02月22日 07:00

日本発の「折紙工学」産業化に向けて離陸へ(2)

 折紙工学を基に実用化された製品も登場してきている。萩原氏は、衛生用品の大手メーカー、ユニ・チャーム(株)と共同で、平面の紙を立体的に表現する「折紙工学」を応用してフ...

2020年02月22日 07:00

コンビニ業界大激変時代~月刊コンビニ 編集委員 梅澤 聡 氏(5)

 チェーン本部がいま最も腐心するのが、店舗運営におけるコスト削減である。納品時の検品レスやスライド棚による作業軽減、食器洗い機の導入、カウンターフーズのセルフ販売、発...

2020年02月21日 17:23

【熊本】動き始めた熊本空港アクセス鉄道~熊本地震が“追い風”

 熊本県で長年懸案になっていた熊本市街地と熊本空港を短時間で結ぶアクセス交通の整備計画が動き始めた。2016年4月の熊本地震への復興支援が“追い風”になり、定時輸送で...

2020年02月21日 16:56

『第10回日本山岳遺産サミット』に参加して

 「第10回日本山岳遺産サミット」が2月15日(土)、東京都千代田区一ツ橋にある一橋大学講堂で開催された。日本山岳遺産サミットとは、2019年度の日本山岳遺産認定地の...

2020年02月21日 16:28

通期予想、達成厳しいイズミ、MV九州、ナフコ~主要6社、1月末現在の売上高進捗状況

 2、3月期決算まで残すところ1~2カ月を切った。そこで月次売上増減率を公表している6社を対象に1月末現在の売上高の進捗状況を調べた。

2020年02月21日 15:00

厚生労働省公表の「ブラック企業」2月18日発表 福岡労働局分

 厚生労働省は17年5月から、労働基準関係法令に違反し書類送検された企業の一覧表をホームページに掲載している。

2020年02月21日 14:50

「検察崩壊元年」ゴーンの反撃(12)

 60年前の昭和30年代に起きた「白山丸事件」。「犯人が国外にいる」ことだけで公訴時効は中断する、という判例で、現在もこれが盛んに悪用され、事件そのものを検察が知らな...

2020年02月21日 14:00

インターネット時代における言論人の使命・責任とは何か!(3)

 第2セッションのテーマは「ジャーナリズム挑戦課題」である。座長はPeter Zoerher(国連UPF ヨーロッパ&中東メディア担当ディレクター)で、6人のパネリス...

pagetop