まもなく町制施行100周年 次なる100年に向けた“子安のまちづくり”
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2019年07月17日 12:00

まもなく町制施行100周年 次なる100年に向けた“子安のまちづくり”

宇美町長 木原 忠  氏

町の歴史・文化を継承し、新たな宇美町づくりを

 ――いよいよ来年10月20日に、町制施行100周年の大きな節目を迎えられます。

 木原町長 昭和と平成の大合併を乗り越え、単独で町として1世紀・100年続いたところは、福岡県下では芦屋町が最古参で、宇美町が2番目になります。

 来たる100周年の記念事業としては、記念式典の開催や町史の編纂などを予定しております。町史については、実は前回編纂したのが1975年で、すでに40年以上が経過してしまっています。やはり、町に関する歴史や文化・自然などをきちんとまとめ、町民共有の財産として後世に継承していくことはとても大事なことですから、学識経験者の方などに協力いただきながら、来年夏ごろの完成を目指して編纂を進めていきます。また、記念式典については2020年11月1日(日)に、宇美南中学校の体育館で開催を予定しています。現在決定している大きな100周年記念事業はこの2つですが、まだ1年以上ありますので、小さなイベントや事業なども行いながら、来年10月に向けての機運を盛り上げていきたいと思います。

 ――町では100周年に向けて、「見つめようこの百年、うみ出そう次の百年。」というキャッチフレーズを掲げておられます。

 木原町長 本町は福岡都市圏の一角に位置するという優位性はあるものの、財政的な面や伸び悩む人口増加率、道路を始めとしたアクセス面など、さまざまな課題も抱えているのが現状です。そのため現在、そうした課題を解決・改善しつつ、若い子育て世代の方々を呼び込みながら、次の新たな宇美町づくりにチャレンジしていこうと考えています。

 そういう意味では今回の100周年は、単に節目を祝うだけでは終わらせません。「見つめようこの百年、うみ出そう次の百年。」のキャッチフレーズにあるように、官民関係なく“チーム宇美”で、次の100年に向けての第一歩としていきたいと思っています。

地域コミュニティの活動で町民1人ひとりを町の主役に

 ――宇美町といえば、“子安の杜”といわれ、安産・育児の神さまとして知られる「宇美八幡宮」がとくに有名ですが、ほかにも多くの歴史的な文化財が町内に点在しています。

 木原町長 今お話に出ました宇美八幡宮は、神功皇后が三韓征伐からの帰途に応神天皇を産んだ地とされており、日本の歴史的にも由緒正しく、かつ重要なところです。また、本町と大野城市、そして太宰府市にまたがっている古代の山城跡「大野城跡」は、日本の古代史において重要な史跡で、国の特別史跡に指定されていますが、実は城内の約8割が本町に属しています。これらを始め、宇美町には実は国や県などが指定する文化財がたくさん存在します。そうしたものをきちんと知らしめていくことで、「自分たちの住んでいる町は、こんなにもすごいんだ」―と、町民の方々の誇りを喚起するような、そうした動機づけにもつなげていけたら、という強い思いもあります。

 ――町内では現在、都市計画道路「志免宇美線」の開発などが進められています。

 木原町長 志免宇美線は志免町と宇美町を合わせて全体で4工区あり、今やっと宇美側の1工区の整備が完了したところです。ただし、この都市計画道路の構想は、実は昭和の時代からあるものなのです。

 現在、本町にはJR香椎線の宇美駅はありますが、交通アクセスの面ではどうしても道路に頼らざるを得ません。たとえば、県道35号(筑紫野古賀線)ですが、宇美管内が4車線化したことで、企業からの「沿線に店舗を出したい」といった引き合いもたくさんいただくようになりました。やはり道路は人や企業が流動するために必要不可欠なものですし、住民の利便性向上や企業活動の活性化のためにも、非常に大きな役割をもっています。

 しかし、町の“大動脈”である県道68号線(福岡太宰府線)は狭隘で渋滞が慢性化している一方で、道路幅をこれ以上拡げることは困難です。そこで、志免宇美線には68号線のバイパス的な機能を期待しているのですが、これまでは災害や予算の関係などで、なかなか整備が進まないという状況がありました。それがここにきて、ようやく国の事業認可をいただきましたので、今は“水面下の努力”を志免町と一緒になって行っており、慢性化している渋滞を解消するとともに、外環状線に連結するような道路環境整備を進めていきたいという考えです。

 ――最後に、これからの宇美町のまちづくりの方向性について、木原町長の考えをお聞かせください。

 木原町長 人々が「どの町に住みたいか」「終の住処をどこに構えるか」などの選択をされる場合、「自然が多い」とか「子育て環境が整っている」「交通アクセスが良い」「商店が多い」など、さまざまな物差しがあると思います。私はそうした物差しの1つに、「住民が明るい」とか「地域が優しい」など、地域住民の人間性や住民ネットワークに対する評価もあると思っており、また現在、そうしたニーズが高まってきているように思います。

 現在、本町では小学校区単位で5つの地域コミュニティを組織しており、自治の根本理念である「自助・互助・共助・公助」の下、住民同士の交流の輪を広げていく取り組みを進めています。やはり町の主役は、そこに暮らす町民1人ひとりです。それぞれが「自分たちが住んでいる地域は自分たちで良くしていこう」という意識をもって、互いの長所を生かしながら共働してまちづくりに取り組むことで、宇美町はもっともっと良い町になっていくのではないでしょうか。宇美町は“子安のまち”でもありますし、これからも町民の皆さまと一緒に、次なる100年に向けてのまちづくりを一歩ずつ進めていきたいと思います。

【坂田 憲治】

<プロフィール>
宇美町長 木原 忠 氏
1953年2月生まれ、宇美町出身。福岡教育大学卒業後、78年に福岡県の教員として採用され、県立社会教育総合センター所長を務めるなど、教育関係の業務に従事。2011年11月の宇美町副町長就任を経て、14年3月に宇美町長に就任。現在2期目。

 

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