【動画】安倍政権が記者を選別して取材妨害~「危ないジャーナリスト」認定で会見場から締め出し
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■「日本人ですよね?」「あなたに殴られた」と迫る自民党のコワモテ選挙スタッフ
イージス・アショア配備が争点となった参院選秋田選挙区は、安倍自民党が全面支援する中泉松司候補(40)が、野党統一候補の寺田静氏(44)に敗北を喫した激戦区。選挙戦最終日の7月20日には安倍首相が秋田市、菅官房長官が県北3カ所で応援演説をしたが、アリが巨象を倒した結果となった。札幌市と滋賀県大津市で起きた首相演説へのヤジ市民排除と同じような取材妨害を受けたのは、この時のことだ。
投開票前日の20日、男鹿市で応援演説を終えた菅義偉官房長官を直撃しようとしたところ、自民党現地スタッフに取り囲まれて接近を阻まれたのだ。一瞬の隙間を突破して猛ダッシュ、菅氏が乗った車が走り去ろうとするところに近づき、「菅さん、イージス・アショアについて一言」と声を張り上げたが、無言のまま走り去ってしまった(動画前半参照/2分26秒ごろまで)。
首相演説にヤジを飛ばした市民を排除した警察官に対しては「法的根拠が不明」といった疑問が噴出したが、今回の取材妨害も法的根拠が不明。接近を妨げる理由を聞いても自民党現地スタッフは「『報道エリア』(街宣車から遠く離れた場所に設定)から出ることは禁止」と繰り返すだけ。「演説終了後に声をかける取材ができない」と抗議したが、法的根拠を示さないまま拒否をし続けた。
■自民党本部が「危ないジャーナリスト」認定し、選挙事務所から締め出し
翌21日も取材妨害は続いた。開票が始まる午後8時前に中泉氏の選挙事務所に行ったところ、昨日と同じ自民党現地スタッフがいて「県政記者クラブのみ取材可能」と入ることを拒否されたのだ(動画後半参照/2分27秒ごろから)。記者排除決定の責任者は誰かと問い質して出てきたのが、中泉氏の秘書である長岐康平氏。「党本部と相談して決めた」という長岐氏に「安倍総裁(の指示)ですか」と聞くと、「そういうことになるのかな」と回答。
そして長岐氏は、秋田県連に詰めていた党本部閣僚遊説班の瀬沼氏と相談した際に次のように言われたと教えてくれた。「『横田一さんは注意した方がいい』『危ないジャーナリストだ』と言われました」(長岐氏)。
安倍首相(総裁)の指示で党本部閣僚遊説班が「危ないジャーナリスト」認定(記者選別)を行い、選挙事務所への入室禁止(排除)を決めたようなのだ。「犯罪予備軍ではない」などと抗議すると、長岐氏は県連にも電話をかけて瀬沼氏が東京に戻ったことを確認した途端、入室を許可された。
結果的に記者排除は未遂に終わったものの、安倍総裁率いる自民党本部の指示による露骨な「記者選別と取材妨害」が罷り通っていたのは紛れもない事実だ。
【ジャーナリスト/横田 一】
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