わらび座ミュージカル「ジパング青春記」特設ページ
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2019年09月06日 10:30

「憲法九条」ほどノーベルの遺言を忠実に反映したものはない!(前)

 第25回参院選(7月21日)の結果として「自民、公明の与党は改選過半数(63議席)を得た。一方、与党や改憲に積極的な日本維新の会などの改憲勢力は改憲発議に必要な3分の2を割り、早期の改憲発議は困難になった」という報道が新聞各紙に躍った。

 いつまで「改憲勢力」などという、枝葉末節的な文言にこだわり続けるのか。「憲法九条」改憲問題でメディアがやるべきことは、その内容や魂を国民にわかり易く伝え、是非を問うことではないのか。

 国際ビジネスコンサルタントで「九条地球憲章の会」の世話人の浜地道雄氏に聞いた。浜地氏は「憲法九条」に「ノーベル平和賞を」と活動中で、昨年はニューヨーク、オスロ、今年5月にはウィーンに飛び、この9月には、ニューヨーク・国連(軍縮会議議長はマレーシアのサイード国連大使)に飛ぶ。また、マレーシアのマハティール首相(EAEC 東アジア経済協議体構想を提唱して「東アジアの平和」に尽力、「憲法九条」を高く評価)への協力要請を考えている。

国際ビジネスコンサルタント 浜地 道雄 氏 

国際ビジネスコンサルタント 浜地 道雄 氏
慶應大学 OBクラブ「萬來舍」(三田)にて

<プロフィール>
浜地道雄(はまじ・みちお)

 1943年、上海生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業後、ニチメン(現・双日)に入社。貿易大学で学んだ後、石油部に配属となり中近東に駐在。世界初の原油長期DD(Direct Deal)に成功。45歳で退職し帝国データバンクへ。アメリカ支社(NY)設立後、翻訳会社、日米通信会社を経て2002年に独立。その後外資系数社のコンサルタントを務める。現在は世界最大規模の国際教育事業者でノーベル博物館のスポンサーでもあるEF(Education First)ジャパン(株)など数社の顧問を務める。長年、(社)日本在外企業協会の月刊誌「グローバル経営」に「ビジネス英語エッセー」を連載中。

日本人は戦争をしない国民として愛されている

 ――浜地さんは元商社マン、現在は複数の大手外資系企業の顧問というビジネス一色のご経歴です。なぜ「憲法九条」に関心をもたれるようになったのですか。

 浜地道雄氏(以下、浜地) 私は大学を卒業してニチメン(現・双日)に入社し石油部に配属されました。そして、石油メジャーを通さない世界初の原油長期DD(Direct Deal)を締結し、私はテヘラン(イランの首都)に赴任することになります。結婚式もテヘランで挙げ、それこそ骨を埋めるつもりで非常に張り切っていました。ところが現地で第4次中東戦争(ユダヤ人国家イスラエルと周辺アラブ国家間の戦争、1973年)が始まってしまったのです。契約した価格1バレル3.01ドルは5.12ドルへ70%引き上げという一大危機でした。

 その影響で、日本では、「トイレットペーパー騒動」(物資不足が噂されたことにより、日本各地で起きたトイレットペーパーの買い占め騒動)が起こりました。ご記憶の方も多いと思います

 でも当時から、イラン人をはじめ中東の人々は概して、日本人に対してとても友好的でした。最初は「なぜなのだろう?」と不思議に思いました。しかし、そのうちに、彼らのほとんどは、「日本国の憲法九条」は知らなくても、「日本人は戦争をしない平和な国民である」という風に思っていてくれている、と明確に感じました。そして、いろいろな場で、日本には憲法九条というものがあって「戦争放棄」を謳っていると話すと、彼らは「そうだったのか」と納得してくれます。

 私自身はといえば、1980年9月イラン・イラク戦争勃発時、バクダッド(イラクの首都)に出張中で、空中戦を見るなど中東のさまざまな地域で何度も紛争やテロを目の当たりにしました。「紛争・テロ」は武力では解決できない問題だ」「武力でいけば永遠に喧嘩し続けることになる」「紛争をどんなに繰り返しても平和はやってこない」ということを思うようになるのに時間はかかりませんでした。

 このような一連の体験が、私が「憲法九条」に強い興味をもったことの原点にあります。今では明確に「日本の憲法九条は世界に冠たる宝である」と主張しています。

 恐らく中東に一定期間滞在、駐在された方は、商社マンに限らず、外交官も、一般企業の方々も、ほぼ例外なく「日本人は戦争をしない国民として愛されている」という感情をもつと思います。

私は人生のなかで紛争やテロを10回以上経験した

 平和を願う私の体験として、付け加えさせていただければ、その後ニューヨークに転勤、2001年、9.11に遭遇しました。ちょうど、世界貿易センターのすぐ近くの大学に通っていた次女が1日行方不明になり、とても心配しました。その時のことは今でも私の頭のなかに強烈な記憶として残っています。私は人生のなかで、紛争やテロを10回以上経験しました。中東に関していえば、「聖書」の時代から、絶えまなく喧嘩をしています。それをアメリカはもちろん、それ以外の国が武力をふりかざして出ていっても解決できるわけがないのです。

 汝らに戦いを挑むものがあれば、アッラーの道において(「聖戦」すなわち宗教のための戦いの道において)堂々とこれを迎え撃つがよい。だが、こちらから不義を仕掛けてはならぬぞ。アッラーは不義をなすものをお好きにならぬ。~騒擾がすっかりなくなる時まで、宗教が全くアッラーの(宗教)ただ一条になる時まで、彼らを相手に戦い抜け。しかし、向こうが止めたら(汝らも)害意を捨てねばばらぬぞ。悪心抜きがたき者だけは別にして。

(『コーラン 上』井筒俊彦訳 岩波文庫から抜粋)

 よくいわれるように、軍事産業など、平和でない方が儲かるビジネスももちろんあります。しかし、私の持論でもありますが、基本的に「ビジネスは平和でなければ成り立たない」と考えています。とくに日本は貿易立国ですので、平和が大前提です。だからこそ、「憲法九条」が大きな意味をもつのです。

(つづく)
【金木 亮憲】

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