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2019年09月11日 09:33

スーパーマーケット 表の事情と裏の事情(8)~ディスカウントの結果は?

 低い粗利益率を選択するディスカウントの損益分岐上げは高くなる。しかし、価格の安さをお客に認知されれば、それはそのまま買上点数と売上の増加につながる。家族単位が大きい家族や個人飲食業者にとって安く買うことには大きな価値がある。

 とくに大家族は若い消費者が多いから消費量も通常の家族と大きく違う。加えて飲食業者と大家族は大きなパック単位の商品にも抵抗がない。だから同じ立地条件でも買上点数2倍以上、1人あたりの平均買上額が5.000円前後という通常型とは別次元の数値が生まれる。

 さらに商圏拡大による客数増という結果が付いてくる。言い換えると通常型のスーパーマーケットの4倍の売上ということである。

 余談だが、従来型スーパーマーケットの売り場では小家族対応のための小型パックというのが主流だが、小パックのコストはすべての面で大パックより高コストである。

 まとめることこそローコスト経営の要諦であり、単価、容量、点数がまとまるほど競争優位性が高まる。

 では、ディスカウントとは具体的にどの程度の粗利益率かということになる。近畿圏と首都圏に273店舗を展開する我が国最大のスーパーマーケットであるライフコーポレーションの売上利益率は28%程度である。

 埼玉本拠の、地方スーパーの雄・ヤオコー本体もほぼ同じだ。しかし、地方スーパーやマックスバリュなどは前記2社より3~4%程度低い。理由は厳しい競合と地域住民の支出余力にある。

 都市部に比べて経済活動が小さい地方都市やその周辺地域は押し並べて消費支出が小さい。当然、食品も同じ傾向にある。

 たとえば総務省統計による東京の2人以上の月間支出は86,412円で関東全圏の平均は77.083円。だが九州は65,899円であり、福岡でも70.874円と関東平均より10%以上少ない。

 しかも農水産物の産地だから自然と生鮮品の価格競争は厳しい。そんな経済事情だから、どちらかといえば質より価格、高いものより安いものという消費傾向が顕著になる。

【筑前 太郎】

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