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2020年02月01日 07:30

福岡を代表する総合建設会社 60年のたしかな技術力で挑む海外事業 一樹百穫 

建設業
松山建設(株)

社会インフラを支える

代表取締役 松山 孝義
代表取締役 松山 孝義 氏

 2016年に創業60周年を迎えた松山建設(株)。福岡市中央区に本社を構え、九州を中心に数々の主要な建築・土木工事に携わってきた。

 公共工事では、高速道路、九州新幹線、福岡空港、福岡都市高速や九州自動車道の関連工事を始め、橋梁やトンネル、海洋・河川やダムの土木工事など、民間企業からの依頼では、商業施設を始めマンション、集合住宅、教育施設、医療・介護施設などの建築実績を誇る。

 これまで培ったたしかなノウハウと信頼は、海外でのチャレンジへつながった。ODA事業で16年2月にカンボジアのシアヌークビル州で「シアヌーク病院」を竣工。それを足がかりとし、アジア諸国への技術提供という新展開にも力を注いでいる。

 確かな技術力は、高い評価を受けている。九州地方整備局による「平成30年度国土交通行政功労表彰」では、優良施工業者として3期連続で選ばれた。

 ほかにも、「平成29年度工事成績評定ランキング」ではトップ5社のうちの1社に選ばれ「平成29年度工事成績優秀企業」にも決まった。また以前は、技術面だけでなく建築デザインにおいても高い評価を受け、「福岡県美しいまちづくり建築賞大賞」を受賞している。最近では国土交通省九州地方整備局より「令和元年度工事成績優秀企業」として認定された。

工事成績優秀企業認定書
工事成績優秀企業認定書
※クリックで拡大

社員同士の仲の良さが自慢

 建設業界は入職者自体が少ないうえ、別業種へ転職する人も少なくない。やはり大手ゼネコンの人材確保については意識せざるを得ないが、1人ひとりの存在が際立つ会社環境のなかでより深く業務に関われることで密度の高い経験を積むことができるのではないだろうか。

 同社は福岡事業部、椎田事業部を展開し社員数は70名を超える。新卒の採用は毎年1〜2名、最近では福岡だけでなく九州の地方都市からの志望者が増えている。社員の定着率を上げ、人材を育てるためには「近くに相談できる人がいる」という安心感のある環境づくりが大切と考え、社員1人ひとりの意識を変えていくことに取り組んできた。

 具体的には、「ひと声かける」「ひと手間かける」という忙しい業務のなかでつい省きがちになる人と人とのコミュニケーションの工夫だ。「いつも心に留め実践しています」と松山孝義氏。「以前より、周りの人に気を配る意識が高まってきたと思います。明るくて風通しの良い社風は私自身もあり難く思っています。これからも社員がお互いに信頼し合える、つながりを感じられる環境づくりに努めていきます」と同氏。自社内の結束を高められるよう工夫し、人材不足の課題にも取り組んでいる。

福岡地元の環境を整備

春吉橋の架け替え工事
春吉橋の架け替え工事

 「福岡のまちづくりに携われることに誇りを感じます」と松山氏。天神と博多を結ぶ主要な道路の1つである国体道路に架かる「春吉橋」が老朽化にともない、13年度より架け替え事業が始まり、総合施工業者に同社が選ばれている。福岡市都心部に位置し、周辺には観光資源も豊富にあるまさに中心的役割を担うエリアにある春吉橋は、福岡市によるリバーフロント計画の一部となっている。

 「まずは地震や豪雨災害などさまざまな課題をクリアにし安全な橋を造り上げることが第一です。これから5、6年後に新しく生まれ変わった春吉橋が福岡市民や観光客に親しまれ愛されることを願っています。福岡の景観に関われることはやはり喜ばしいことです」(松山氏)。

 民間の土木工事にも力を入れており、福岡県京都郡苅田町では、(株)レノバ、住友林業(株)や九電みらいエナジー(株)など5社が出資をする「苅田バイオマスエナジー(株)」、豊前市でもイーレックス(株)、九電みらいエナジー(株)、(株)九電工が出資する「豊前ニューエナジー(同)」による発電所建設計画が18年から動き出し、それにともなって同社では「苅田バイオマス事業、豊前バイオマス事業」における燃料タンクの建設を請け負っている。

 建設業としての精神である安全・責任を第一に、地域の発展と貢献することで企業価値を高めていくことが同社の目標となっている。

豊前市バイオマス事業
豊前バイオマス事業

アジア諸国への技術提供

 建築や土木は、社会インフラを支える事業の中心的役割も担っている仕事だ。「目につくことは少ないですが、人々の安全で安心な日々の基盤を造る必要不可欠なことに携われることがこの仕事の魅力だと感じています。そこに喜びを感じて向上心を忘れずに努力できる人は、大きな活躍ができると思います。基本のことではありますが、素直で明るく、元気であることは一番の強みになります」(松山氏)。

 同社が現在、力を入れている「ODA事業」が今後展開を見せていくことで従来の建築や土木の役割は広がり、活躍の場も増えていくだろう。アジア諸国への技術提供は、同社が60年以上の歴史と実績を積み重ね、公共や民間において幅広く得てきた信頼によって成せることなのだ。確かな技術力と提案力をもち、福岡県を代表する総合建設業として確立した松山建設。これからは、海外での仕事も視野に入れた活躍も期待できることは同社の魅力の1つになるはずだ。「人々の日々の生活を支える基盤づくりといえる事業に誇りをもち、常に技術を向上させ上を目指していくことが社会貢献につながる」。この想いが同社の原動力となっている。

<COMPANY INFORMATION>
代 表:松山 孝義
所在地:福岡市中央区高砂2-24-23
設 立:1956年9月
資本金:4,000万円
TEL:092-533-0001
URL:http://www.matsuyama-k-co.jp

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