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2019年10月30日 07:00

上牟田という地元、そしてヒガシ 「今あるのはそのお陰」と日々感謝 ヒガシ 躍進の軌跡 

(株)黒木建設 代表取締役 黒木 義彦 氏

社長業の傍ら自治会長や保護司を務める

代表取締役 黒木 義彦 氏
代表取締役 黒木 義彦 氏

 生まれも育ちも博多区上牟田。父が起こした建設会社を継いで今の自分があるのは、地元のおかげだと強く思っている。ゆえに、自治会をはじめ地域の役員を快く引き受けている。

 現在、社長業の傍ら、東光校区自治協議会上牟田2丁目自治会、東光中学校PTAでいずれも会長を務めるほか、十日恵比寿神社世話人会、博多祇園山笠土居流れ片土居町などで活動。一方、博多保護区保護司会で保護司も務めており、すでに13年が経った。

 「私が生まれ育った地域はその昔、非行やいじめ問題が深刻だったところ。問題解決のために社会貢献できないかとずっと思っていました。そんなある日、当時所属していた青年会議所で青少年育成事業という活動があって、筑紫少女苑という少年院施設を訪問しました。そこで世間や家庭を知らずに育った子どもたちに出会い、手を差し伸べたいと思ったのです」

25年も続く地元の名物的祭りの発起人

「かんむた祭り」のステージであいさつする黒木さん
「かんむた祭り」のステージであいさつする黒木さん

 地域活動では「かんむた祭り」への貢献が大きい。この祭りは、地域のつながりを維持するには祭りが最適だと思い、自らが旗振り役となって25年前に立ち上げた。

 当時はPTA活動を行うなか「おやじの会」などで地域住民と親しく交わっており、こういった関係を壊すことなく、もっと広げて長く続けていきたいと願った。この時、参加していた博多祇園山笠のことが頭をよぎった。祭りはいろいろな世代が集まるうえ、しきたりなどが伝承され、次世代への教育にもつながる。

 「祭りは校区の保護者を中心に地域住民によるフリーマーケットやステージイベントを行っています。その影響を受けて『東光祭り』という別の祭りを私たちの子ども世代が4年前に立ち上げました。かんむた祭りのスピリットは、しっかり受け継がれているようです」

 思惑通り、祭りは4半世紀も続き、世代交代もうまくいっている。校区の雰囲気もよくなり、東光中学校では「学び合い」という教育効果もあって不登校や遅刻などが減ったという。

 「東光小学校では国語に特化した取り組みもやっていて子どもの読書量が飛躍的に増え、年間4万5000冊が読まれているそうです。これが功を奏しているのか、ふつう、テストをすると問題用紙の後半は白紙部分が多くなるそうですが、東光小の場合、何らかの答えが書いてあって回答率が下がらないという結果につながっています」

 地域活動に熱心な黒木氏にとって、これほどうれしいことはないだろう。

「かんむた祭り」は地域の絆を25年にわたり築いてきた
「かんむた祭り」は地域の絆を25年にわたり築いてきた

ヒガシの地域への取り組み、OBとして誇り

 高校は地元の東福岡高校(通称:ヒガシ)に進んだ。当時は生徒数が多く、一学年で915名が在籍。クラスは15もあり、1クラスで63名ほどが学んでいた。体育館や講堂が狭い時代で、全生徒が入れる施設がなく、朝礼などで全員が集まれるのは砂が舞うグラウンドだけだったという。

 「部活はしていませんでしたが、進学クラスだったので早朝と放課後に課外授業があり、忙しかったですね。育ち盛りだからお腹がすいてコンビニでラーメンやおにぎりを買ってこっそり食べたりしていたんですが、そこを先生に見つかったり、朝寝坊したため開き直ってゆっくり学校に行ったら先生にどやされたりね。先生にはよく怒られていました。ある時は頭を五厘刈りにまでされたこともあり、先生はほんとうに怖かったですよ」と笑う。

 この進学クラス時代、仲の良い同級生が5人できて、卒業後も結婚式に出たりするなど交流が続いた。ここ数年はいろいろな付き合いのなかで「ヒガシ」出身者と出会うことが多い。

 「ヒガシの卒業生ですといわれると、やはりうれしいですね。母校とのつながりを強く感じます。つながりといえば、松原功校長先生は地域行事への参加に積極的で、東光小や東光中の吹奏楽部の発表会ではヒガシの視聴覚室を使わせてもらっているんですよ。また、保護司の活動で『社会を明るくする運動』というイベントがあり、博多駅前広場で開いているのですが、そこにヒガシの吹奏楽部の演奏をお願いしにいったんですね。そうしたら松原校長から快諾を得まして、男子校らしい力強いパフォーマンスを披露してもらいました。とても評判がよく私も鼻が高かったですね」

 今、振り返ると、男子校でよかったと思う。とくに人の一生のなかでも多感なこの時代、女子校生徒にグループ交際を申し込み、みんなでデートに行ったことは、男子校だからこそのときめきに満ちた青春の思い出として鮮やかに記憶に残っている。「その時に会って好意をもった女生徒の名前は、いまだにはっきり覚えていますよ(笑)」

 現在、61歳。4年後に迎える65歳には社長業や地元の役職、業界団体などの役職は「卒業」したいと考えている。その後は自分が経験して得たものを次世代に継承し、バックアップに尽力するつもりだ。もちろん、「卒業」しても自分というものをつくってくれた地元、そして東福岡高校への感謝はいつも忘れることはない。

<COMPANY INFORMATION>
(株)黒木建設

所在地:福岡市博多区上牟田1-22-6
TEL:092-411-7300
FAX:092-411-7316
URL:http://www.e-kuroki.com

<プロフィール>
黒木 義彦(くろき・よしひこ)

 1958年10月生まれ。76年、東福岡高校卒業。九州産業大学工学部建築学科に進学し卒業後、地元工務店を経て85年に黒木建設入社。常務取締役を務めた後、95年、代表取締役に就任。地元の世話役、保護司を務め、業界団体、経済団体などに所属して活動する傍ら、合気道や茶道に打ち込み、公私ともに多忙な日々を送る。

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