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2019年12月29日 07:05

球磨地区から全国へ 業界再編と地位向上を掲げる 一樹百穫 

生コンクリート製造販売ほか
味岡グループ

本社社屋
本社社屋

生コン業界のリーダーとして

代表取締役 味岡 和國 氏
代表取締役 味岡 和國 氏

 熊本県南部の球磨郡あさぎり町を拠点に、生コンクリート製造など26社率いる味岡グループ。中核事業の生コンクリート製造では、佐賀・沖縄を除く九州各県、そして広島県、滋賀県に21工場を有するほか、建機レンタル、建設、エネルギー事業などの事業展開を手がける。さらに地元の森林組合のリーダーとして木材業界を牽引し、味岡南ヶ丘農園(株)を営み、茶を中心とした農業にも進出、地元経済の活性化に寄与する。

 同社グループを率いる味岡和國代表は、「常に日々進化する時代の要請に対応し、多角的事業に積極的にチャレンジし続けることは、成長する企業の使命です」とさらなる事業展開を行うべく、社業に邁進中である。

 味岡和國代表のもとには、生コンクリート業界を中心としたさまざまな業種の企業から、「傘下に加えてほしい。企業を買収してほしい」という打診が途切れなく舞い込んでくるという。その企業とは、後継者不在など厳しい経営環境に置かれている中小企業が主である。それぞれのM&A案件をリサーチ・決裁しながら、各地の生コン工業組合・協同組合の指導や、自治体との生コン価格交渉など業界の地位向上のために、味岡代表自らが汗水を流す日々が続く。味岡代表に休日はない。

誰もが働きやすい仕事場

 同社のルーツは、「私の父・章が立ち上げた味岡組が礎です。その後、味岡建設(株)になり、私は1965年4月に入社いたしました」(味岡代表)と語っている。90年に味岡建設から独立し球磨郡錦町で、味岡代表が1人で建設作業着や工具の専門店(のちの味岡安全機材)を創業。翌91年2月に建設資材商社の味岡(株)を設立し、その後は事業を通して生コン製造に着目し、次々に生コン工場を開設した。

 現在、味岡代表は72歳となるが、これまで以上に事業に対する意欲、向上心そして情熱が高まっている。その味岡代表のバイタリティは、同グループの社員一同に伝承され、一丸となってそれぞれの職責を全うしている。さらに、「仕事は楽しい」という職場の風土づくり、とくに女性が安心して仕事に専念するためのソフト・ハード両面の進化発展に取り組んでいる。同グループの定着率は100%に近い高い数値を誇っているものの、現状に満足せずさらに仕事のやり甲斐と職場環境を高めていくことで、より進化した企業風土を醸成している。

 オフィス内では、デスクのフリー化による、仕事の効率化と各人とのコミュニケーション向上を図っている。勤務体制においては、本社と各人の自宅をオンラインで繋いだ在宅ワークやフレックスタイムの導入など各社員やスタッフの生活に合った働き方の選択肢を広げ仕事場づくりを実行していく。とくに生コン業の人材確保のために、独自に工場見学会を開催や仕事についてわかりやすいハンドブックの制作・発行などできる限りの創意工夫で、リクルーティングを行う。

斜陽業界を再編すること

 しかしながら生コン業界の出荷は、全国的に減少傾向にあることは明らかであるという。つまり、生コン業界は斜陽産業であることは明白である。

 「全国のそう出荷量は、ピーク時(1990年)の42.3%です。地域によって格差が生じて、各地によって数値は異なりますが、ほとんどの地域は出荷量が減少傾向にあります。1m3あたりの単価を上げても効果的ではなく、ほぼ限界に近づいております。東日本大震災や近年の台風などの自然災害による特別需要により、まとまった出荷量がもたらされます。通期の需要については、どこも壮大な建設プロジェクトが存在することはなく、街の再開発など中小規模の需要が多数です。地球上に人間の生活が営まれる限り、建設業そして生コン製造の需要がゼロになることはありませんが、今後より一層市場の規模は縮小されることは明らかです。その現実から目を背けてはいけません」と味岡代表は生コン業界の危機感を赤裸々に語る。

 では、これからの生コン業界については、「何年も前から主張している通り、工場の集約化を早急に実行することです。集約化に応じてもらえる工場には、相応の対価を提供し、それぞれの地区で適正な工場数で稼働することです。まずは、適正な経営が実現することが最優先されます」(味岡代表)。

ミキサー車
ミキサー車

常に挑戦し続ける

 さらに同社グループは生コン製造工程においても、改革を進める。生コン原材料の1つであるセメントの一部を、フライアッシュに置き換えて製造する。

 味岡代表によると、「フライアッシュとは、石炭火力発電所で微粉炭をボイラ内で燃焼した際に発生する石炭灰のうち、電気集塵機で採取された灰を指します。このフライアッシュが、生コンクリート製造における原材料の1つとして、コンクリートの流動性の改善や水和熱の抑制、長期強度の増進、乾燥収縮の低減、アルカリ骨材反応の抑制など、コンクリートの品質を確保するうえで優れた特性をもつ材料となるのです」と将来性の高さを語る。

 つまり、品質を高め地球環境保全に貢献する優れた原材料となる。同社グループは先頭に立って、フライアッシュの活用促進を業界全体に啓蒙する活動を実施している。

 現実を直視しながらその環境下で、どのようにすればお互いが共存共栄できるのか──。過酷な市況のなかでも、常に挑戦を続ける同社グループの今後に注目する。

<COMPANY INFORMATION>
代 表:味岡 和國
所在地:熊本県球磨郡あさぎり町免田西3278
設 立:1991年2月
資本金:2億7,740万円(グループ合計)
TEL:0966-45-0100
URL:http://ajioka-namakon.co.jp

25周年記念出版雑誌 『一樹百穫』 一覧

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