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2019年12月09日 15:28

「ガセネタであってほしかった」大麻事件

 福岡県宇美町の町議会議員が大麻取締法違反で逮捕された事件。直近の報道では、容疑者は末端の購入者ではなく、大麻を売りさばいており、その中枢にいたことを報じている。有権者から選ばれた公人の逮捕。それも大麻とは、イメージが悪い。よくある大麻「所持」ではなく、「譲渡」というところが、事件の根深さを表している。

 一部報道によると、沖縄県内で未成年を含む20名ほどに大麻を売買していたことが報道されており、公人がなぜこのような犯罪に手を染めたのか、推し量ることすらできない。非常に残念である。

 なぜなら、記者と同町議とは、以前から面識があったからである。出会いはもう3年ほど前、共通の知人を介して知り合った。その時の彼の印象は目指すべき地方自治に汗を流しているというものだった。議会のなかでは若手で行動力もあり、議会での発言も力強いものがあった。住民にとって公平公正な行政を強く求める態度は、地方自治のあるべき姿だとも思えた。

 議会を離れれば、本業は飲食店を営んでおり、一度食事をしに訪ねたこともあったが、店で働く姿もキビキビとした態度で、好感がもてた。しかし、こうなってはすべてが台無し。だからこそ非常に残念なのだ。

 しかし、今回は、彼の逮捕がただ残念であるということを述べるだけにとどまらない。実は彼の大麻疑惑はすでに1年前から私の耳に入っていた。当時は信じられず、何かの間違いだと思った。その噂が耳に入ってからも、彼の議会での発言は立派なものだったと感じた。

 こんな議員が大麻に手を染めるなんて夢にも思わなかった。逮捕される数週間前には、彼から農業関連のシンポジウムの案内も来ていた。都合が合わず出席できなかったが、Facebookでシンポジウムの報告を行う姿を確認した。結局、これが彼の最後の政治家としての活動となった。

 日々取材を続けていると、ガセネタも少なくない。今回の情報ばかりはガセネタであって欲しかったが、情報は間違いではなかったということだ。「火のないところに煙は立たない」と昔からいわれるが、今回の事件でそれを実感することになった。政治家としての道は閉ざされたが、まだ人生は長い。まず自分が犯した罪を認め、再起するしか道はない。

【東城 洋平】

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