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2020年01月21日 16:35

医者があきらめた疾病を完治~身体が本来もつ機能を高め、リウマチ患者の症状を改善

 リウマチは免疫の異常により関節を裏打ちしている骨膜という組織に炎症が生じる疾患だ。炎症が続くことで関節が徐々に破壊され、やがて変形したり固まったりして動かなくなる。発症すると完治することはなく、現代の医療では薬物療法で炎症を抑えるのが一般的だが、身体がもつ本来の機能を促すことで疾病の進行を抑制することはできる。

退職後4年で発症、処方されたステロイド

「患者を健康にしたい」という強い気持ちで治療に当たる長尾良一院長

 佐賀県唐津市在住のEさん(77歳男性)が体に違和感を覚えたのは平成18年3月、長年勤めていた船会社を退職してから4年が経過していた。トレーニングジム通いを日課とし、規則正しい健康的な日々を過ごしていたEさんだが、気づくと体の節々でこれまでにない痛みを覚えるようになった。当初は筋トレによるものと考えていたEさんだが、徐々に痛みが広がってきたため、整骨院でのマッサージ治療に1カ月ほど通院した。

 しかし、あまり代わり映えしなかったため、整形外科医院で診断を受けると血液検査でCRP値が正常値の3倍もの水準で検出された。CRPは体内に炎症が起きたり、組織の一部が壊れたりした際に現れる蛋白質の一種で、痛みの原因がリウマチであることがわかった。

 そこで処方されたのはステロイド錠剤。ステロイドは強い抗炎症作用があり、疼痛や関節の腫れで動くことができない患者が起き上がることができるくらい、画期的な改善をもたらす薬である。開発された当初はその優れた炎症の抑制力から抽出者がノーベル賞を受賞するほどで、1950年以降、関節リウマチの特効薬として利用されてきた。しかし、その後は強い副作用が確認され、今では副作用を最小限に抑える処方がなされている。

腹膜炎の発症を機にステロイド治療を見直す

リウマチ治療の施術風景
リウマチ治療の施術風景

 ステロイドを服用してから3カ月後、EさんのCRPは正常値付近にまで改善した。それにともない薬の量は徐々に減っていったが、進行予防のため継続的な服用が指示されていた。

 ステロイドを飲み始めてから1年以上が経ったある日、Eさんは突然、腹部が痛くなり日赤病院に駆け込んだ。検査の結果、肺の表面をおおう胸膜に炎症が生じて胸痛などの症状が現れる胸膜炎と診断された。一般的にステロイドは胃潰瘍や骨粗しょう症などの副作用のほか、免疫力が弱まって風邪やその他の感染症にかかりやすくなる易感染性が報告されている。

 Eさんの胸膜炎の原因がステロイドの長期服用によるものかどうかは定かではないが、このことがステロイド治療を見直すきっかけになった。心配する子どもたちがインターネットを使ってリウマチの代替医療を探したところ、中国と日本の鍼灸を総括して施術する長尾治療院に行き着いた。

 長尾治療院の長尾良一院長は、手技療法の大家であった父の跡を継ぎ、長尾流の手技と独自の鍼灸治療でこれまでのべ63万人以上の治療を行ってきた。日本の鍼灸治療の大家らと旧知の仲であった長尾院長は、中国の特種針法研究会を立ち上げ、日中間での鍼灸の発展と普及を目的に実際の臨床を通じた交流会を主宰。

 「なかなか見ることができなかった他針法の治療を見る機会をつくるという難事を、外国人である長尾良一が行ったことの功績は大きい」と中国での評価を受け、中国遼寧省中医研究員客座教授、中国雲南省中華耳針学友会名誉会長、中華人民共和国雲南省耳針研究所名誉教授、その他数多くの役職を兼任している。

身体本来の機能を高める

 リウマチの治療で施すのは赤医針と呼ばれる療法で、通常よりやや太めの針で経穴を刺激する。経穴とは東洋医学の概念で、体内の異常に応じて体表の特定の部位に対応して現れる「ツボ」で、針で刺激を与えることで体調の調整、諸症状の緩和を図る。

特定の治療に使われる赤医針(せきいしん)
特定の治療に使われる赤医針(せきいしん)

 胸膜炎を発症したことでステロイドの服用を休止していたEさんは、長尾治療院を訪れた時にはズキンズキンと疼く何ともいえない痛みが再発していた。リウマチで施す赤医針は椎骨の棘突起にあるツボを刺激するため、8cmほどの針部は反り返っている。それを躊躇いなくズブリと根本まで刺し込む。Eさんは「今でこそこの針が刺されるたびに我慢していますが、リウマチの痛みに苦しんでいた時は不思議と気持ちよく感じていました」と話す。

 当初は半信半疑で通院していたEさんも、発症から10年以上が経過したが痛みや関節の変形は一切ない。今は予防的に月2、3回のペースで通院をしているが、リウマチの症状改善のほかにも低体温が改善され、風邪を一切引かなくなったという。薬に依存すると体の機能は衰えるが、身体に試練を与えて本来の機能を促すことができれば体質は自ずと改善する。長尾治療院には今日も多くの、元気な患者が通ってくる。

<プロフィール>
長尾 良一(ながお・りょういち)

 1949年福岡県生まれ。手技療法の大家であった父・松造氏の跡を継ぎ、長尾流の手技と独自の鍼灸治療で現在に至る。長尾治療院院長、日中特種鍼法研究会会長を務める。

<COMPANY INFORMATION>
所在地:佐賀県唐津市西城内6-7
TEL:0955-72-7243
FAX:0955-74-7072
URL:http://nagao-chiryouin.jp
治療内容:内科・外科・婦人科・皮膚科・眼科・耳鼻咽喉科・泌尿器科・精神科・脳神経科系

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