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2020年01月28日 15:02

「消費税8%は最短で1年以内、5%は3年後」、山本太郎氏が野党共闘を展望

 れいわ新選組の山本太郎代表は27日、高知市内で開かれた市民との対話集会で、消費税10%への引き上げを定めた「三党合意」に関与した野党政治家について「変えていくことも政治に必要な部分」と翻意を促すとともに、野党共闘が実現すれば、「消費税を8%に下げるのに最短で1年以内、5%に下げるには3年」と展望した。

 「山本太郎とおしゃべり会」と銘打つ対話集会は、高知県教育会館で2時間40分強開かれた。市民約200人が集まり、最初に報道陣から、次に一般参加者から質問を受け付けた。

筆者の質問に答える山本氏(2020.1.27筆者撮影)
筆者の質問に答える山本氏(2020.1.27筆者撮影)

 地元紙の記者が、昨年11月の高知県知事選で立憲・国民・共産・社民の推薦候補をれいわが応援しなかった理由をただしたのに対し、山本氏は「消費税5%にするかしないかを横に置いて、野党共闘の都合の良いところだけつまみ食いはしない」と答えた。

 現在、共産党以外5%を受け入れていない要因について尋ねられると、「それぞれの政党に聞いてみなければわからない」としながらも、「三党合意で消費税を決めてきた責任を感じていらっしゃる部分だと思う」と述べるとともに、景気が一層冷え込んでいる現状に触れ、「状況が悪くなったのならば、それを変えていくことも政治に必要な部分だろう」と翻意を促した。

 さらに、「そういう現状を見ての判断が、先々行われていく可能性はあると思っている。とくに、これから選挙の可能性が強くなればなるほど」と、共闘へ呼び掛けを続ける考えを示した。

 5%で一致できない場合、衆院選の四国ブロックにれいわ単独で2〜3人候補者を擁立する考えを表明しているが、その人数については集まった寄付額とともに、「反緊縮、要は消費税5%と言う議員さんがいる所はどうするかということも考えていかなければならない」と述べ、他党でも積極財政論を唱える候補者のいる選挙区には擁立を見送る用意があることも示唆した。

 鹿児島市内で26日に開かれた「立憲フェス」に山本氏が講師として招かれたが、このときの参加者の反応について筆者がただした。山本氏は地元、衆院鹿児島1区の川内博史議員が2012年に消費税引き上げに反対して旧民主党から処分を受け、2回落選する憂き目に遭ったことを挙げ、「消費税5%にすべきという方々は、立憲にも国民にもいらっしゃる」と切り出した。

 「地元を回り、消費税で本当に首が絞まっているという方々だったり、直の声を聞いている。政策として自分事として捉えられるような旗が欲しいと思われている方々もいらっしゃるかもしれない。選挙のためかもしれないが、結構な方々が、人々の生活が疲弊していることに関して、消費に対する罰金(消費税)を減らすべきという考え」と所属議員を擁護。

 そのうえで、「会場としては、すごく熱のある感じだった。『しっかりしろ。れいわに乗り換えるぞ』と言う立憲パートナーの方もいらっしゃいました。そうやってげきを飛ばし、お尻をたたかれていると思う」と述べ、突き上げによる党方針の変化に期待を寄せた。

 一般参加者の質問の最後、男性が消費税廃止など「8つの緊急政策」実現の期限を尋ねた。

 山本氏は「期限を設けたら、その後どうなるのか」「皆さん次第」としながらも、次期衆院選で5%での共闘が実らず独自候補を立てることになった場合、「自分の所の議席を増やすことに専念できる。増え方によっては交渉力が強まる」として、その目安を10議席超の獲得と想定。

 「議席の数を増やし、少しでも世の中が壊されるのにブレーキかかるようにするためには、5年くらいみておきたい」と見積もった。

 野党共闘が実現した場合については、「少なくとも次の衆院選挙で与党側より多くなれば、消費税を8%に落とすことができると思う。与党側が自分たちの思うことをやろうとしたら、野党側に対してものすごく丁寧にお願いしなきゃ駄目。バーター(交換条件)でもっていけるライン」と見通した。

 「その先、5%に落とすのは参院選挙を待たなければ。衆院選で多数派を取ってねじれをつくり、参院選でひっくり返す。8%に落とす機会が訪れるのは最短で1年以内、5%に落とす体制が整うのは3年後」と展望した。

 そのうえで、「野党共闘していきながら、消費税を落としていくことを皆さんに提供できる野党であってほしい。私たちがてっぺんを取れるかどうかは、皆さん次第」と主権者に判断を委ねた。

 山本氏はれいわ旗揚げ以来、20年以上続くデフレから脱却する即効性ある施策として消費税廃止を主張してきた。野党共闘が国民の支持を勝ち取る点でも、消費税の5%への引き下げを共通公約にすることを求めている。

▼関連リンク
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<プロフィール>
高橋 清隆(たかはし・きよたか)  

 1964年新潟県生まれ。金沢大学大学院経済学研究科修士課程修了。『週刊金曜日』『ZAITEN』『月刊THEMIS(テーミス)』などに記事を掲載。著書に『偽装報道を見抜け!』(ナビ出版)、『亀井静香が吠える』(K&Kプレス)、『亀井静香—最後の戦いだ。』(同)、『新聞に載らなかったトンデモ投稿』(パブラボ)、『山本太郎がほえる〜野良犬の闘いが始まった』(Amazonオンデマンド)。ブログ『高橋清隆の文書館』

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