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2020年02月04日 10:00

“人づくり、まちづくり、国づくり”福岡を教育の国際拠点へ(後)

一般社団法人福岡県中小企業経営者協会連合会 会長
 小林 専司 氏

次世代への教育機会提供

 ――教育といえば、貴連合会は次世代の方々へ教育の機会を提供されていますね。

 小林 高校生向けのEnglishキャンプを開催しております。2016年から開催した「TOKIHA」サマーキャンプを含め、今回の高校生向けEnglishキャンプ「福岡未来創造キャンプOn Your Mark!」は、運営体制・プログラム内容をさらに充実させたものとなりました。

 昨年8月16日~20日の5日間の日程で開催いたしました。福岡県・市を始めとする行政機関、各協賛企業そして何よりもカウンセラー役のハーバード大学、スタンフォード大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)の世界トップクラスのアメリカの大学生と九州大学を始めとした福岡県内の大学生がコラボレーションしたプログラムの策定と進行、さらにシニアカウンセラー、当連合会の実行委員メンバーの皆さまのおかげで今般4回目となり、次につながる機会となりました。

 国内にはさまざまな英語を駆使したキャンプが開催されておりますが、ハーバード、スタンフォード、MITの学生による運営は、国内では稀有なケースであります。

 ――この機会を開催される意義目的についてお聞かせください。

 小林 今世界は、グローバル化が日々進んでいることは誰もがわかっている事象です。よってこれからの社会は、グルーバルに活躍できる人材需要が高まることは明白で、その育成の強化が急務です。

 東京や大阪など大都市では、多くのグローバル人材育成が進み、その仕組みが確立され事業参入がなされているものの、福岡を始め九州など地方都市においては、その領域に達していないのが現状です。この現況を打破して、地方でもグローバル人材を育成する環境を整備して、地方にも存在するポテンシャルの高い次世代の方々を発掘し、グローバル人材の候補生として育成していきたいという想いからスタートしました。

(1)ネクストグローバルリーダーの育成─国際社会で堂々と発言し、行動できる真の次世代グローバル人材を育成する。
(2)福岡でグローバル人材を育成する環境をつくる─グローバル人材を育成する大人(地域社会・教育機関・親)に育成のための環境(留学・英語教育・リーダー育成)づくりの必要性を認識していただくことを目的としています。

 ――回を重ねるごとに、参加者が増えていますね。

 小林 直近の4回目は76名の福岡県下を中心とした九州各県からの高校生が、参加されました。初日は緊張しているのかとても硬い表情だったのが、最終日前日の90秒スピーチでは、それぞれが心を込め勇気をもった英語スピーチで、これからの自分の目指すべき方向やあり方などを表現しておりました。

 そして最終日の成果報告会は、大人たちとともに1対1の対話によるトークフォークダンスを行いました。彼女・彼らの真摯に自分と向き合った5日間での成長を目の当たりにして、熱いものがこみ上げてきました。私含め皆が「参加して良かった」と心から感じております。同時に、この機会を継続しさらに発展させていくことの重要性を確信いたしました。

日本の教育は福岡から

 ――貴連合会は、幅広い分野と属性を巻き込みながら、地域社会と経済の発展に寄与されていますね。

 小林 前述した通り、4つの中経協のリーダーを先頭に、会員企業の皆さまが日々創意工夫しながら仲間を増やしていただいており、地道な活動を積み重ねられています。

 ――女性経営者も年々増加していますね。

 小林 そうです。女性経営者は男性より活発で明るく元気です。当連合会副会長の大野祐子さん((株)ビジネスリファイン代表取締役社長)が中心となって、「福岡県女性経営者の会」という交流会を実施するなど、積極的に独自性の高い活動を実践しており、それぞれの中経協の会員増加を牽引する存在です。

 ――最後に、これからの貴連合会および4つの中経協の活動の指針についてお聞かせください。

 小林 “人づくり”を中核とした活動を推進してまいります。人づくりはまちづくりです。そしてまちづくりは、国づくりです。このつながりを我々から日本そして世界に発信していくこと。前述した「エデュケーションバレー」の構想でも話した通り、福岡が教育の発信地点となる。つまり「日本の教育は福岡」という理念と具体的な活動について、国際的な発信を実施していきます。

 そのためには、会員企業とも一丸となって、「まずはやってみること」「挑戦すること」を掲げ、日々創意工夫した活動を実行することです。その日々の活動を通じて、学びを深めて、より新たなアイデアや想いを抽出することが大切です。

 「少し無理をしてみよう」。─これまでの自分を超える行動をしてみようという行動指針を掲げます。それには、私自身が謙虚な心で現況に感謝し、誰よりも人一倍働きそして汗を流すことです。一所懸命やるだけです。

(了)
【河原 清明】

<COMPANY INFORMATION>
会 長:小林 専司
所在地:福岡市中央区天神1-4-2
設 立:2013年4月
TEL:092-753-8877
FAX:092-753-8870
URL:http://www.chukeikyo.com

<プロフィール>
小林 専司(こばやし・せんじ)

 2005年10月福岡ロジテム(株)を設立、代表取締役社長就任。会社経営とともに、ボランティア活動にも精力的に参加。福岡県中小企業経営者協会連合会会長。

(取材後記)
 小林会長は、福岡ロジテム(株)の代表取締役社長として経営マネジメントを行いながら、同連合会の会長として福岡経済界がより進化・発展するために活動を続けている。そして、次世代の人材育成教育において、情熱を注ぎながら実行する。インタビューのなかで述べている小林会長の言葉でもわかるように、キーファクターは“人”である。人との関わり、縁を大切にすること。そして、人づくり=人材育成を実践する。同連合会および4つの中経協は、単なるサロン的な交流組織ではなく、会員企業や関わる人々が学び・成長することを徹底する。その活動こそが、同連合会および中経協の礎である。その礎を築いてきたのは、小林会長が自らリーダーとして汗水を流しながら、何事にも挑戦し続けて、常に新たな価値創造に邁進していることだ。そして小林会長自身も会員企業の経営者とともに学び続けて、成長している。まさに「リーダーの鏡」である。

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