2024年04月19日( 金 )

小麦粉の原産地を不適正に表示~東京都の製パン業者に食品表示法違反

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 東京都は1月31日、パンや菓子に使用する小麦粉の原産地を不適正に表示していたとして、製パン・販売などを手がける(株)東山堂ベーカリー(東京都大田区、原田武尚代表)に対し、食品表示法に基づく指示処分を下した。

 不適正表示が認められたのは、同社が製造する「はるゆたか全粒粉山食パン」など複数の商品。実際は輸入小麦を使用しているにもかかわらず、原材料名に「小麦粉(北海道産)」、商品の表面に「北海道産小麦使用」などと表記して販売していたことが判明した。不適正表示が認められた商品はすべて完売しており、健康被害などの可能性は低いという。

 都の職員によると、同社は都の調査の際、不適正表示が行われた背景として、「原料に使用した小麦粉の確認や、表示に関する知識が不十分だった」と説明したという。都は今後、適正な表示を行うことや法令遵守(コンプライアンス)を徹底するよう同社に指示を下した。

 今回の調査では、不適正表示が、故意もしくは過失にあたるのかについては言及されていない。同社は取材に対し、「担当者が不在のため、詳しくはわからない」としている。

【長谷川 大輔】

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