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2020年03月21日 07:00

パチンコホールの実態~悪意を向けるその前に(4)

 昨今の新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)感染拡大にともない、誤った情報を拡散する「デマ」が問題視されている。そして現在、偏った情報発信によっていわれなき批判にさらされている業界がある。パチンコホールを含む「遊技業界」だ。3月、某有識者がネット上で「休業させるなら学校よりパチンコ屋」と題したコラムを展開。相応の共感を得ると同時に、「偏見と無知だらけだ」とする反対意見も挙がるなど、物議を醸したのは記憶に新しい。

 ただでさえいわれのないバッシングを受けやすい同業界だが、休業が求められるほどにパチンコホールの環境は悪いものなのか――長年業界に携わった経験を生かし、業界に関するさまざまな情報提供やコンサルティングなどを手がけている、(株)ヒントの代表取締役・永井優志氏に話をうかがった。

【聞き手・長谷川 大輔】

遊技者はこの業界にとって『仲間』である

 ―― もし事前に各店舗や業界団体がこのことをきちんとPRしていれば、客足の落ち込みは防げたかもしれませんね。

 永井 今回の新型コロナに関する影響は、遊技業界に限らずほかの業界でも出ています。普通では起こり得ないことですので、仮に何らかの対策を講じていたとしても、その影響は避けられなかったでしょう。

 しかし、遊技業界に対する心ないバッシングを少しは防ぐことはできたかもしれません。とくにパチンコやスロットを楽しみたいというファン(遊技者)に対しては、遊技そのものを好きでいることや楽しむこと自体を「悪」とする風潮がありました。

 遊技者は業界にとって「仲間」であり、敵ではありません。大切な仲間を守るために、業界としても、「何かがあってからやる」のではなく、「普段からやる」ことが必要だと感じました。だからこそ普段から業界としての発信が必要ともいえるわけです。

 ―― 新型コロナ対策を通じて、遊技業界の問題点や取り組むべき課題がみえてきたようにも思います。

 永井 多くのホールは、たとえば「有名人の○○さんが〇日に来ます」とか、「毎週〇曜日は○○の日」といった広告に力を入れているところがほとんどです。しかし私は、「広告とPRは違う」と考えています。広告は「見せる(来させる)」のが目的であるのに対し、PRは「伝える」「通じ合う」が目的のものです。そしてこの業界は、PRに力を入れるべきだと考えています。

 今回のTwitter発信をきっかけに、各店舗の方からも具体的なアドバイスなどを求められるようになりました。その実例として、いくつかのホールでは、新型コロナ対策に対する対応を前面に出したPR看板が出始めるようになりました。そしてこの看板の写真がSNSを通じてシェアされ、今では全国各地のホールでも見かけるようになりつつあります。業界として力を入れるべき内容は、まさに今回のような普段見えていない部分を「伝える」ことだと改めて認識しました。

ホールの取り組みを紹介するPRの実例(1)
ホールの取り組みを紹介するPRの実例(2)

 業界の動きとしても、「行政に言われてから動く」のではなく、業界団体から行政側に対して「今こんな取り組みをしているからこそこうしてほしい」と要望を伝えられるような流れをつくらなければなりません。私自身、業界の仲間である遊技者を助けることと楽しませることが、ひいては業界にとってプラスに働くと思っています。そうした流れをつくろうとしている動きに対して、これからも引き続き有益な情報を提供していけるよう努めていきたいと思っています。

(了)

【文・構成/長谷川 大輔、代 源太朗】

▼関連リンク
(株)ヒントHP
永井氏Twitter

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