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2020年06月24日 16:35

筑邦銀行など、電子商品券の提供サービス開始 第1号はうきは市商工会

利用、決済までスマホ対応の商品券

電子商品券画面

 筑邦銀行、九州電力、ネット証券大手のSBIホールディングスが、地方自治体や商工会などが発行するプレミアム付き電子商品券を提供するサービスを始めた。9月1日に導入するうきは市商工会が第1号になるが、さらに複数の団体からも引き合いがあるという。

 プレミアム付き電子商品券は、申し込みから抽選結果の確認、利用(購入)、決済(代金支払い)まで一貫してスマートフォンで対応する。九州電力が構築するシステム基盤に、SBIホールディングスが出資するフィンテック企業Orb(オーブ、東京都港区)が開発した分散型台帳技術による決済情報などの共有システムを組み込む。

 筑邦銀行は昨年8月、九州の金融機関では初めてスマホ決済可能な「常若(とこわか)通貨」を宗像市のイベントに合わせて発行、流通させる実証実験を実施した。今年2月には、SBIホールディングスとの資本提携を発表。金融と通信技術を融合するフィンテックを活かす地域金融機関への脱皮を急いでいる。

 一方、うきは市商工会は2009年度から商品券を毎年発行。地元商店の売上アップを後押ししている。ただ利用者が若年層に広がらず、発行加盟店も頭打ち。商品券の発行形態を刷新するなど、マンネリ化からの脱皮を模索していた。

 うきは市商工会のプレミアム付き電子商品券(うきは市スマホ買い物券)は、「常若通貨」の仕組みを応用する。従来の紙の商品券を2億5,000万円分、電子商品券を1億円分それぞれ発行する。使用期間は10月1日から来年2月末の5カ月間。

 コロナ不況対策で市が助成金を増額したため、プレミアム率を前年の12%から25%に引き上げる。紙でも電子でも1万円分の商品券を買ったら、2,500円分お得に買い物できる。

スマホ商品券で参加店舗が急増

うきは市商工会が発行するプレミアム付き電子商品券の
スマートフォン画面のイメージ(ログイン画面)

 紙と電子商品券の大きな違いは、電子は1円単位で使えることだ。たとえば、客が700円分の買い物をして商品券を使うとしたら、500円券2枚なら客への釣銭はない。

 「店にとっては、そこがうまみでもあったが、電子商品券は、それを差し引いてもメリットがある」。うきは市商工会の職員は、そう話しながら続ける。

 「紙の商品券は8月1日から予約販売にして、刷り上がってきた商品券を1枚1枚、検品して間違いがないか確認していた。電子商品券ならその必要はない」。

 販売する場所も商工会の本所1カ所だったため、売り出す時間帯を昼間に限定していた。それが電子商品券なら、市内のコンビニならどこででもチャージできるようにして、24時間販売が可能になる。店舗側は、決済の専用端末を導入する必要はない。客は、店舗が貼り付けた紙またはシールに印刷されたQRコードをスマホで読み取るだけで代金の支払いが終わる。

 うきは市商工会によると、商品券発行に参加を表明している店舗は300店舗に上っている。紙のみの発行だった19年度に比べると40店舗増えた。

 売上代金回収の際、店舗はこれまで紙の商品券を商工会に持ち込んでいた。電子商品券は筑邦銀行など金融機関に口座を登録しておくと、品物を売った数日後に代金が入金される。換金までの時間も短縮されそうだ。

【南里 秀之】

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