2024年03月29日( 金 )

ITを活用し時代のニーズに対応、コロナ禍でさらに頼られる存在に(後)

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弁護士法人菰田総合法律事務所 代表弁護士 菰田 泰隆 氏

 近年、紙文化である弁護士業界においてペーパレス化を取り入れ、デジタルシフトを進めてきた弁護士法人菰田総合法律事務所。今後を見越しての取り組みだったが、不意に訪れたコロナショックでその効果が目に見えるかたちとなった。ITを駆使し、より働きやすい環境を整備する同社の取り組みについて紹介する。

ITを駆使し、コロナ禍を乗り越える

 緊急事態宣言が発令され、裁判が中断するなど、司法関係各所でさまざまな不備があった。これはデジタルシフトの波に乗り遅れた影響も大きいだろう。また、今まで行政機関に合わせてきたほとんどの弁護士事務所は同じくデジタル化に対応できていない。

 しかし、菰田総合法律事務所では早い段階からデジタルシフトを行ってきたため、新型コロナで受けた影響は軽微なものだったようだ。採用活動もZOOMを使用し、匿名で参加できるウェブ事務所説明会を行うなどITをうまく活用。影響を受けたといえば2020年1月にオープンした相続LOUNGEが博多マルイの営業自粛のため一時営業自粛したことぐらいだ。それもウェブ(オンライン)相談・電話相談で対応していた。

菰田 泰隆 氏

 若い力が結集し、高いITリテラシーをもつ同社だからこそ、古い固定概念に縛られることなく新たな働き方を生み出すことができたのだ。また、同社は「福岡市テレワーク促進サポーター企業」の一員として活躍している。テレワーク導入には、就業規則の改定などや制度の見直しが必要な場合があるため、弁護士・社労士・税理士が在籍する総合リーガルファームの強みを存分に生かし、デジタルシフトが遅れている企業に対してもさまざまなアドバイスやサポートをしている。
 同社が特集するコロナウイルス感染症拡大対策についてのまとめページは多くの中小企業経営者に活用されている。こうした取り組みも普段からITに触れていなければ生み出されなかったサービスだといえる。

 今回のコロナショックで浮き彫りになったのは、企業がどれだけ先を見て働き方改革を行っているか、ということだ。自分が働いている企業がITへの理解がなく、時代の変化に対応できていないと感じる人は少なくない。前時代的な業務から抜け出せない企業は遠くない未来、淘汰されていくだろう。そしてそれは経営者だけでなく、働き手の可能性をも奪うだろう。

 菰田総合法律事務所のように常に時代のニーズに対応していかなければ、「若手社員は職場環境に耐えられず続かない」といった悪循環に陥るだろう。業務のIT化は、今や企業のブランディングとして大きな魅力になっている。

(了)

【藤谷 慎吾】


<COMPANY INFORMATION>
所在地:福岡市博多区博多駅前2-20-1大博多ビル8F
設 立:2013年1月
資本金:500万円
T E L:092-433-8711
U R L:https://www.komoda-law.jp

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