2024年04月24日( 水 )

曖昧な日本政府のコロナ侵入封鎖対策

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 夫が日本人、夫人が中国人の夫婦が8カ月ぶりに再会できた。夫は、今年1月から夫人がいる中国に渡航できず、もしあらゆる手を使って入国したとしても、ホテルで2週間の滞在を余儀なくされるため、「面倒なことだ」と感じて、日本に残っていた。

 8月になると長期間の渡航延期に夫人が痺れを切らし、盆明けにようやく日本に帰国した。夫は関西空港へ迎えに行ったが、入国手続きが厳しく4時間も待たされたという。待つ身としてはわずらわしいが、行政が、新型コロナウイルス感染が拡大しないよう躍起になっている様を耳にすると、日本国民としては頼もしく感じる。

 しかし、夫が語る話を聞くと行政への疑いが募ってきた。

 夫は、「国の決まりのため、入国後は自宅待機として2週間、自宅に妻を閉じ込めることにしました。妻は最初の3日間、外出もせずに緊張した顔で静かに自宅待機していました」と語る。

 妻は入国から3日後に、首をひねりながら、「お父さん!中国では少なくとも1日1~2回は滞在先に行政から確認の電話がかかってくるよ。日本では問合せの電話もないが、問題ないのかしら。中国人なら、行政が問い合わせをまったく行わなければ、国の決まりを守らずに自由に外出して動き回るよ」と尋ねたという。

 この対応を見ていると、行政は「能天気」ではなかろうかと感じる。かつては道徳を重んじた日本人の気質も、今では変わってしまっている。取り締まりに抜け道の多いことが知れ渡ると、自宅待機中の日本人も自由に外出し、遊びまわり始めるだろう!

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