2024年06月19日( 水 )

競争が激化する韓国のコンビニ業界(後)

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日韓ビジネスコンサルタント 劉 明鎬 氏

 韓国のコンビニも24時間営業が基本だ。いつでも何でも買えるという便利さが何よりの魅力であり、ATMなどプラスアルファのサービスも加わって、日常生活のなかにしっかりと根を下ろしている。今回は韓国のコンビニ業界の最新動向を取り上げる。

小売業が苦境のなか、成長を続けるコンビニ

 コンビニ業界ランキングにおいて、日本ではセブンイレブンが1位で、店舗数をはじめ、品揃えやサービスなどで圧倒的強さを誇っており、ローソンとファミリーマートが2位を争っている状況だ。
 しかし、韓国では1位は「GS2」5、2位は「CU」、3位はセブンイレブン、4位はミニストップとなっている。このようにセブンイレブンはコンビニ第1号であるものの3位にとどまっており、4位のミニストップが唯一の外資系コンビニチェーン店となっている(セブンイレブンはロッテグループが出資)。また、ファミリマートは14年に市場から撤退済みだ。

 韓国では、12年頃からコンビニの店舗数が急激に増加している。その背景にはさまざまな要因があるが、自営業比率の高い韓国では会社を退職すると再就職が厳しいという事情があり、本社の支援のなかで加盟店として展開できるコンビニであれば、何とかやっていけるのはないかという思いがあり、コンビニを開業する人が多い。

 デパートや大型スーパーなどの小売業の成長が鈍化するなか、1~2人世帯の増加や急速な高齢化などを背景に、コンビニのみが成長を続けている。

 韓国のコンビニ業界で1位を争っているのがGS25とCUだ。GS25は財閥「LGグループ」傘下のGSリテールが創業した企業で、LGグループの企業文化が色濃く残っている生粋の韓国企業である。CUはもともとファミリーマートとサムスン財閥系の「晋光グループ」(現・BGFリテール)の合弁企業としてスタートし、「韓国ファミマ」として展開していたが、12年7月末にライセンス契約が終了して「CVS for You(あなたのためのコンビニ)」と意味のCUに名称を変更し、「BGFリテール」が運営している。

 CUは店舗数において1999年以降、GS25をリードしていたが、昨年、20年ぶりに順位が逆転した。昨年11月時点で、GS25が1万3,899店舗、CUが1万3,820店舗となり、GS25が店舗数でリードしていることが明らかになっている。

 コロナ禍によりオフライン流通が崩壊するなかで、唯一成長しているコンビニの売上高は大型スーパーを上回るようになっていた。時代の大きな変化である。

 しかし、コロナ禍でコンビニ売上高も減少しており、アルバイトの確保や出店規制、人件費の高騰、夜間売上の不振などの課題が山積しているのも現状である。

(了)

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