2024年03月19日( 火 )

【大規模買収事件】公選法違反・河井案里被告に有罪判決

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

 東京地裁で21日、参議院選挙広島選挙区における買収容疑で公選法違反罪に問われている河井案里被告(47)の判決公判があり、高橋康明裁判長は広島県議4人に対する買収罪成立を認め、懲役1年4カ月、執行猶予5年(求刑懲役1年6カ月)を言い渡した。

 2019年7月に行われた参院選挙を舞台にした、県議や後援会員ら100人に対する大型買収事件。買収を直接取り仕切っていたのは、夫で元法相の克行被告(57/衆院広島3区)。現職の国会議員だった克行被告自身が直接現金を手渡した場面もあったとされる、大胆な手口も注目されていた。買収に使われたとされる現金は計2,901万円。公判では、4県議と市議が現金を受け取った際のやり取りを証言したうえで、「参院選での応援をお願いされた」と述べていた。

 これに対して案里被告側は、4県議に提供した現金について「陣中見舞い、当選祝いとして渡した」などとして買収の意図を否定。市議への現金提供については現金を渡した事実そのものを否定して、いずれも無罪を主張していた。

 判決が確定すれば、案里被告は失職する。夫の克行被告の判決言い渡しは、弁護人が解任されるなどした影響で春以降になるとみられる。

 この事件をめぐっては、買収に使われた資金の出所が解明されていない。参院選では、自民党本部から河井夫妻に1億5,000万円の資金提供があったことがわかっており、当時の安倍首相の関与も取りざたされていた。安倍首相は参院選後に克行氏を法相に起用している。

【データ・マックス編集部】

関連記事