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2021年02月24日 10:00

「人づくり」に注力 福岡に明るい未来を(後)

(一社)福岡青年会議所 理事長 彌登 義明 氏
専務理事 戸嶋 太一 氏

 (一社)福岡青年会議所(以下、JCI福岡)は「明るい豊かな社会」の実現を目指し、日々さまざまな活動を行っている。昨年はコロナ禍により活動を大きく制限されることとなったが、オンラインの活用による国際会議の開催など、コロナ禍にあっても創意工夫をこらした活動を行ってきた。今年、JCI福岡の第69代理事長に就任した彌登義明氏と専務理事の戸嶋太一氏に今後の活動などを聞いた。

(聞き手:(株)データ・マックス 取締役 緒方 克美)

IR誘致を通じ福岡のさらなる繁栄を

 ――JCI福岡ではIR誘致に関する活動を行っています。

国際アカデミーの様子
国際アカデミーの様子

 戸嶋 コロナ禍によってIRを取り巻く状況も日々、変化しています。IR事業者は、コロナ禍により甚大なダメージを受け、日本進出の気運も盛り下がっています。しかし、これまで先行していた国内候補地の計画が事実上ストップしている状況でもありますので、福岡にとっては追い風と言ってもよい状況なのかもしれません。

 私は19年に未来都市デザイン委員会の委員長を務めさせていただきました。同委員会では、IR誘致の動画作成、IRシンポジウムの開催、IR誘致に関する提言書の経済団体および福岡市への提出を行いました。翌20年にはFUKUOKAビジネス発信委員会でIR誘致の署名活動を行い、3万筆の誘致を求める署名を福岡市に提出することができました。

 ――IR誘致については全国の候補地で賛否両論がありますが。

 彌登 JCI福岡のOBにも誘致に反対する方はいらっしゃいます。しかし、物事を決める際にはたいていの場合、賛否があるものです。そうした議論が起こること自体、決してマイナスにはなりません。今後20~30年先の福岡という街の成長を考えたとき、IRに変わる起爆剤となり得るものがはたしてあるでしょうか。それを踏まえた議論を尽くすことは決して無駄にならないでしょう。

 IR反対派の意見で必ずといっていいほど挙がってくるのが、治安の悪化や近隣の個人商店の衰退といった失敗事例です。しかし、IRができたことで治安が良くなったところもありますし、成功事例も含めて検証をしていくべきだと思うのです。

 ――誘致した後が重要ですね。

 彌登 ある程度の後背地人口があり、アクセスが良くないとお客さんは集まらないと思っています。私は海外の大学に留学していました。そこで「日本のどこから来た?」と問われ、「福岡から来た」と答えても、ほとんどの人が福岡について知らなかったので、大変悔しい思いをしたことを覚えています。

 世界中の人たちから知られている都市は、有名なサッカーチームがあるなど、エンターテインメントコンテンツを有している都市だと思います。福岡がアジアの玄関口をうたうのであれば、IRなどのエンターテインメントの存在は必要不可欠ではないでしょうか。

 戸嶋 多くの人が「IR=カジノ」というイメージをもっていると思いますが、IR全体に占めるカジノの敷地面積はわずか3%にすぎません。残り97%は国際会議などのほか、コンサート、ミュージカルなどが開催される施設です。コロナによって受けたダメージをなるべく早く回復させるためにも、福岡にIRは絶対に必要だと思います。

福岡を愛する1人の人間として

 ――IR誘致も含め、今後の福岡の理想像を聞かせてもらえますか?

(一社)福岡青年会議所 理事長 彌登 義明 氏
(一社)福岡青年会議所 理事長 彌登 義明 氏

 彌登 私はこれまでの理事長とは少々異なった経歴の持ち主で、父は北九州青年会議所の理事長を務めたことがあり、経営する協栄興産(株)の本社は北九州市です。ただ、支店は福岡市にありますし、私も大学を卒業してから現在まで、ずっと福岡市にいます。JCI福岡の理事長としてはもちろん、福岡を愛する1人の人間としても、福岡にはいつまでも魅力ある都市であり続けてほしいと願っています。

 1960年代、行政は福岡市に北九州市のような工業地域をつくり、第1次産業を育成しようとする計画を打ち出していました。そこに異議を唱えたのが我々JCI福岡です。「これからの時代は第3次産業を育成すべきだ」と、行政とガチンコで戦った結果、JCI福岡が推奨するプランが採用され、今の福岡市の隆盛があります。

 そうした情熱や熱い思いというものは、コロナ禍の今こそ必要ではないでしょうか。後世の福岡の人々がより良い時代・生活を過ごせるように尽力するのが、我々の役割だと思っています。

 ――JCI福岡に入って学んだことは? 

 彌登 さまざまな人と出会うことができ、入会していなければ決してできなかった経験をさせてもらえました。また、利害関係なしに1つの目的を達成していく喜び、苦しみを仲間たちと分かち合うことができました。

 人生は40歳からが本番だと思っています。JCI福岡は、より強く、豊かですばらしい人生を歩んでいくための「研修の場」です。個々の会員がJCI福岡での経験を通じて成長することが、必ず明るく豊かな社会の実現へとつながります。そして、それが組織としての目標を達成することにつながるものと確信しています。

(了)

【文・構成:新貝 竜也】


<プロフィール>
彌登 義明
(みと・よしあき)
1981年9月生まれ。Witan International College卒業後、協栄興産(株)に入社。2011年4月に(株)ケアコム代表取締役、15年4月に協栄興産(株)専務取締役就任。16年10月に協栄地所(株)を設立し、代表取締役に就任した。

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