2024年04月25日( 木 )

中国経済新聞に学ぶ~習主席とバイデン大統領は両国の「可能性」を探す(前)

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 バイデン大統領は習主席との会談に丸々2時間を費やした。どういった内容について話し合ったのだろうか。

 この米中首脳会談について、新華社通信は以下のように報道している。

 2月11日、中国の旧暦大晦日午前、習近平国家主席は米国のバイデン大統領と電話会談を行った。両国首脳は中国の丑年の春節について挨拶するとともに、二国間関係と重大な国際・地域問題について踏み込んだ意見交換を行った。

 習主席は「国際関係のなかでもっとも重要な事項の1つは中米関係の回復と発展であり、全体的に絶えず前進し、両国国民に幸福をもたらし、世界の平和、安定、繁栄を促進することだ。中米は和すればともに利し、闘えばともに傷つき、協力は双方の唯一の正しい選択である」と示した。

 また、習主席は「現在、中米関係は重要な時期にある。中米関係の健全かつ安定した発展を推進することは、両国国民と国際社会の共通の期待である。両国はともに努力し、互いに歩み寄り、衝突・対抗せず、相互尊重、協力・Win-Winの精神を堅持し、意見の相違をコントロールすべきである。また、新型コロナウイルス感染症と闘い、世界経済の回復を促進させ、地域の平和・安定を守るためにしかるべき貢献をすべきである」と指摘した。

 さらに、習主席は「中米はいくつかの問題で異なる見解をもつが、肝心なのは互いに尊重し、平等に接し、建設的な方法で適切にコントロールし、処理することである。両国の外交当局は2国間関係における広範な問題および重大な国際・地域問題について深く意思疎通し、両国の経済、金融、法執行、軍などの当局も多く接触すべきである。また、台湾、香港、新疆などの問題は中国の内政であり、中国の主権と領土保全にかかわるものであり、米国側は中国の核心的利益を尊重し、慎重に行動すべきである」と強調した。

 これを受けて、バイデン大統領は「中国は悠久の歴史と偉大な文明をもつ国であり、中国国民は偉大な国民である。米中両国は衝突を避け、気候変動など幅広い分野で協力すべきである。米国側は中国側と相互尊重の精神に基づき、率直かつ建設的な対話を展開し、相互理解を増進し、誤解・誤判断を避けていきたい」と示した。

会談で習主席は3点を強調

 以上の内容から、会談で習主席は以下の3点を強調したものとみられる。

 (1)両国はともに努力し、互いに歩み寄り、衝突・対抗せず、相互尊重、協力・Win-Winの精神を堅持し、意見の相違をコントロールすべきである。

 (2)両国の外交当局は2国間関係における広範な問題および重大な国際・地域問題について深く意思疎通し、両国の経済、金融、法執行、軍などの当局も多く接触すべきである。

 (3)台湾、香港、新疆などの問題は中国の内政であり、中国の主権と領土保全にかかわるものであり、米国側は中国の核心的利益を尊重し、慎重に行動すべきである。

 一方、バイデン大統領は会談終了後、報道陣を前に「アメリカ国民の利益になる場合には中国と協力すると習主席に話した 同盟国の利益を促進すると同時に、現実的かつ結果志向の関与を行っていく」と述べている。

 また、習主席はバイデン大統領に対し、「言葉の通り、アメリカの最大の特徴は可能性だ。その可能性が今、両国関係改善の方向に向いていることを希望する」と強調した。

(つづく)


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(後)

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