2024年04月29日( 月 )

厳しさ増す西部ガスグループ~コロナ禍が八仙閣を直撃 (後)

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 【表】を見ていただきたい。西部ガス(株)の経営成績推移表である。

~この表から見えるもの~
◆2020年12月期(21年3月期第3四半期)の業績は、新型コロナウイルスの影響を受けて減少した。
・売上高は前期比64億8,000万円減の1,328億4,800万円(同-4.7%)。
・営業利益は同1億9,100万円減の10億7,300万円(同-15.1%)。
・経常利益は同3億4,400万円減の12億2,000万円(同-22.0%)。
・当期純利益は同14億2,500万円減の3億8,400万円の赤字に転落。

◆2021年3月期(通期)の経営成績予想は以下の通りとなっている。
・売上高は同134億4,500万円減の1,910億円(同-6.6%)。
・営業利益は同35億6,200万円減の40億円(同-47.1%)。
・経常利益は同35億2,900万円減の40億円(同-46.9%)。
・当期純利益は同31億9,500万円減の15億円(同-68.1%)と大幅な減益予想。

◆過去の経営成績を見ると、営業利益、経常利益、当期純利益とも年々減少しており、厳しい経営状況となっている。

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原点に戻り業績の立て直しを

 八仙閣は1967年に店屋町で創業。メイン行は近くの山口銀行福岡支店だった。博多駅東(現在の本店)の新設店舗の建設資金は山口銀行福岡支店が融資したが、山口銀行が博多駅東支店を72年12月4日に開設したことから、八仙閣の取引は博多駅東支店に移管された。

 筆者は75年4月に本店営業部から博多駅東支店に転勤し、八仙閣を担当することになった。それ以来、転勤する82年4月までの7年間、ほぼ毎日、昼食時には八仙閣の「牛バラ麺」をおいしく食べた。当時は5階の大広場が特設会場だった。たまに増田清人社長とご一緒になったとき、奢っていただいたことが懐かしく思い出される。

 新型コロナ禍で厳しい環境の下にあるが、西部ガスグループは原点に立ち返り、業績の立て直しを図らなければならない局面に差しかかっているようだ。

(了)

【(株)データ・マックス顧問 浜崎 裕治】

(前)

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