2024年04月29日( 月 )

厳しさ増す西部ガスグループ~コロナ禍が八仙閣を直撃 (前)

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八仙閣が西部ガスの子会社となった経緯

 【表1】を見ていただきたい。西部ガスが中華料理店「八仙閣」を買収した推移表である。

 八仙閣は、1967年に故・増田清人氏(1925~1997年)が博多区店屋町で創業。その後、福岡市博多区博多駅東に本店を移転(現・住所)。東京の有名店などで修行した長男の増田稔氏が、実質的な経営者として辣腕を振るった。

 順風満帆だったが、後継者のはずだった長男が急逝し、2代目となった稔社長は経営から手を引くことを決意。その八仙閣を買収したのが、三井住友銀行の担当者から相談を受けた西部ガス(株)だった。2004年12月、西部ガスは八仙閣の株式を取得し子会社化すると発表した。

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 西部ガスは買収により、プロパンガスだった八仙閣を都市ガスに切り替えた。八仙閣は、都市ガスの強火で豪快に調理するという「広告塔」の役割を担うことになった。

 しかし、【表2】の通り、八仙閣は過去に合計13店舗を出店していたが、縮小に転じている。新型コロナウイルスの影響を受け、博多デイトス店を今年1月末で閉鎖するなど、現在は本店を含む5店舗に縮小している。

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(つづく)

【(株)データ・マックス顧問 浜崎 裕治】

(後)

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