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2021年05月27日 16:10

九州地銀の2021年3月期決算を検証する(4)

 【表1】を見ていただきたい。九州地銀の2021年3月期の純資産残高順位表である。

~この表から見えるもの~

<純資産残高について>
 九州地銀17行の純資産残高は前期比3,781億円増の3兆872億円(前期比14.0%増)。総資産残高は同9兆5,112億円増(同16.0%増)の68兆9,592億円となっている(億円以下切り捨て)。

<1~10位>
1位:福岡銀行…純資産6,888億円/総資産19兆3,683億円/自己資本比率9.23%。
2位:西日本シティ銀行…純資産5,373億円/総資産11兆7,894億円/自己資本比率9.58%。
3位:肥後銀行…純資産3,342億円/総資産6兆6,177億円/自己資本比率10.34%。
同グループの鹿児島銀行を抜き3位へ。
4位:鹿児島銀行…純資産3,332億円/総資産5兆5,493億円/自己資本比率10.60%。
5位:十八親和銀行…純資産2,796億円/総資産6兆3,650億円/自己資本比率10.00%。20年3月期は継承行の親和銀行の計数。
6位:大分銀行…純資産2,027億円/総資産3兆8,136億円/自己資本比率10.01%。
7位:宮崎銀行…純資産1,585億円/総資産3兆6,538億円/自己資本比率8.28%。
8位:佐賀銀行…純資産1,264億円/総資産3兆510億円/自己資本比率8.11%。
9位:北九州銀行…純資産1,098億円/総資産1兆4,567億円/自己資本比率11.21%。2011年10月3日、山口FG傘下の山口銀行の九州にある支店を分割譲渡して創業した日本で一番新しい地銀。
10位:熊本銀行…純資産880億円/総資産2兆9,206億円/自己資本比率9.73%。総資産の増加率は19.7%でトップ。肥後銀行を相手に善戦している。

<11~17位>
11位:宮崎太陽銀行…純資産495億円/総資産8,312億円/自己資本比率9.60%。
12位:南日本銀行…純資産431億円/総資産8,625億円/自己資本比率8.52%。
13位:筑邦銀行…純資産424億円/総資産8,773億円/自己資本比率.7.84%。
14位:豊和銀行…純資産318億円/総資産    6,336億円/自己資本比率8.71%。
15位:福岡中央銀行…純資産307億円/総資産5,745億円/自己資本比率9.19%。
16位:佐賀共栄銀行…純資産153億円/総資産2,783億円/自己資本比率8.44%。
17位:長崎銀行…純資産151億円/総資産    3,156億円/自己資本比率8.33%。

 11~17位の銀行の純資産残高は500億円以下であり、厳しい経営状況にある様子が読み取れる。

 【表2】を見ていただきたい。九州地銀の自己資本比率順位表である。

~この表から見えるもの~

<九州地銀7行の自己資本比率順位>
1位:山口FG傘下の北九州銀行    11.21%(前期比0.19%増)
2位:鹿児島銀行(九州FG)     10.60%(同0.35%増)
3位:肥後銀行(九州FG)      10.34%(同0.03%増)
4位:大分銀行            10.01%(同0.00%)
5位:十八親和銀行(ふくおかFG)  10.00%(同0.47%増)
6位:熊本銀行(ふくおかFG)    9.73%(同0.47%増)
7位:宮崎太陽銀行          9.60%(同0.12%減)
8位:西日本シティ銀行(西日本FH) 9.58%(変化なし)
9位:福岡銀行(ふくおかFG)    9.23%(前期比0.14%減)
10位:福岡中央銀行          9.19% (同0.95%増)
11位:豊和銀行            8.71% (同0.25%増)
12位:南日本銀行           8.52% (同0.31%増)
13位:佐賀共栄銀行          8.44% (同0.02%増)
14位:長崎銀行(西日本FH)     8.33% (同0.12%増)
15位:宮崎銀行            8.28% (同0.03%減)
16位:佐賀銀行            8.11% (同0.08%増)
17位:筑邦銀行            7.84% (同0.64%増)

<金融グループの自己資本比率順位>
1位:北九州銀行を傘下に置く山口FG(3行) 13.43%(前期比0.81%増)
2位:九州FG(2行)           11.08%(同0.19%増)
3位:ふくおかFG(3行)         10.68%(同0.01%減)
4位:西日本FH(2行)            9.49%(同0.13%増)

<まとめ>
 日銀のマイナス金利政策にコロナショックが加わり、九州地銀の経営は一段と厳しくなっている。自己資本比率が17位の筑邦銀行はネット金融大手のSBIホールディングスと資本業務提携している。15位の宮崎銀行、16位の佐賀銀行を含め、金融グループに所属していない地銀は経営統合を加速することになりそうだ。

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(つづく)

 【(株)データ・マックス顧問 浜崎 裕治】

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