2024年05月15日( 水 )

敬遠される「たばこ」~自宅でも狭くなっていく喫煙場所

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 JT(日本たばこ産業(株))の「2018年全国たばこ喫煙者率調査」によると

 成人男性の平均喫煙率は27.8%。 これは、1965年以降のピーク時66年の83.7%と比較すると、約50年間で56ポイント減少しているという。

 年代別にみると、喫煙率の急激な減少傾向が見られる60歳以上は21.3%に対して、30代から50代はまだ35%前後を推移しており、40代が一番高く35.5%となっているという。

 成人男性の喫煙率は減少し続けているが、諸外国と比べるとまだ高い状況にあり、約1,400万人が喫煙していると推定している。これに対し、成人女性の平均喫煙率は8.7%で、ピーク時96年より漸減しているものの、ほぼ横ばいの状況。 喫煙率が一番高い年代は40代の13.6%で、最低は60歳以上の5.4%という。
(一部加筆修正)

 筆者は今年4月に後期高齢者の仲間入りをして、76歳となった。20歳から煙草を吸っており、喫煙歴は56年を越える。当初は20本入りの紙巻たばこのピース(タール28mg・ニコチン2.3mg)を吸っていたが、ハイライト(現在、タール17mg・ニコチン1.4mg)に変更。20代から50代まで吸っていたが、60歳になってマイルドセブンに。70歳となった6年前からは、体に優しいというメビウスワン(タール1mg・ニコチン0.1mg)に代えるとともに、せきを鎮め、痰を出やすくする薬として販売されている紙巻きたばこ型の薬用吸煙剤、ネオシーダーを併用して吸っている。

 下の写真の通り、筆者の仕事場は六畳一間の和室である。2カ月前まではこの部屋でタバコを吸いながら仕事をしていたため、吸うたばこの数は多かった。そのため、部屋の障子やふすまがタバコで黄色く汚れると妻に指摘され、仕事場での10年近い喫煙を「一念発起」してやめることにした。

 下の写真の通り、仕事場を追われ廊下での喫煙となった。ウグイスの鳴き声が響くなか、コーヒーを飲みながらタバコを吸うのは最高の気分だったが、それも束の間だった。手前は客間であり、その障子が黄色くなるとのクレームが出て、ここの喫煙も長くは続かなかった。

 今では狭い廊下に追いやられて喫煙している。「百害あって一利なし」のことわざの通り、肩身の狭い喫煙者であるが、「一時の癒し」が忘れられないでいる。

 ここは狭くても庭木や遠くの山が見渡せる場所であり、気に入っている。今は、障子とカーテンが黄色くならないように、外に向かって煙を吐き出す日々を送っている。

【(株)データ・マックス顧問 浜崎 裕治】

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