【九州FG】「遺言代役特約」付きの代理人指定金銭信託発売へ 傘下の肥銀と鹿銀
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九州フィナンシャルグループ(熊本市) 傘下の肥後銀行と鹿児島銀行は6月21日、全国の地方銀行では初めて契約者の希望に応じて「遺言代役特約」を選べる金銭信託商品「代理人指定信託」(商品名「安心みまもり信託」)を、両行の全営業支店で発売する。鹿児島銀行の代理店・ネット支店は含まれない。
代理人指定信託は、契約者の認知機能が低下して資金管理が難しくなった際にあらかじめ指定していた代理人が医療費や介護費など必要な資金を引き出せる。「遺言代役特約」を付けることで、契約者(委託者兼第一受益者)に万一の事態が起こった場合(相続開始時)、あらかじめ指定した受取人(第二受益者)が残った資金を受け取れる。
信託金額は300万円以上(上限なし)。期間は5年以上、30年以内(1年単位)。元本保証の商品で元本は預金保険の対象。設定時の報酬は当初信託金の2.2%(税込み)。
肥後銀行(鹿児島銀行)の普通預金口座の開設が必要で、契約者の代理人として原則3親等以内の親族から1人を受益者代理人に指定する。ただし銀行側が認めると、受益者代理人に弁護士や司法書士を指定できる。受益者代理人は、契約者が認知症などで判断能力が低下した際は、代理人として資金引き出しなど信託財産を管理。医療費や介護費などを引き出して支払える。契約者の判断能力に問題がなくても、受益者代理人の同意がないと金銭を引き出せない。
推定相続人のなかから最大3人の「みまもり人」を指定することもできる。銀行側は、「みまもり人」に信託金の入出金状況を報告するため、資金の流れがわかって相続開始時のトラブル防止につながるという。また「承継受益者代理人」を指定しておくと、受益者代理人が死亡などで役割を果たせなくなった場合、代わって受益者代理人となる。
【南里 秀之】
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