2022年05月19日( 木 )
by データ・マックス

経営者が知っておくべき「課題の捉え方」

 経営や事業の活動というのは、基本的に課題解決の連続です。とくに、複雑さが増してきた現代経営では、課題の捉え方次第で明暗が分かれてきます。では、課題はどうやって捉えていけばいいのでしょうか。

 課題を捉えるためには、まず現実を直視することが不可欠です。そして、あるべき姿を描きます。この現実とあるべき姿の差分が、解決すべき課題ということになります。ちなみに「問題」というのは、現実のなかで「これは良くない」と認識している事象のことを指すものであり、「課題」はその問題を解決するために考え行動すべきこと、という整理になります。

 課題設定にあたって注意すべきことは、まず「KKOでやらない」ということです。KKOとは「勘」と「経験」と「思い込み」の頭文字であり、KKOが不要というわけではありませんが、盲目的になり、変化に対応できなくなる恐れがあるからです。とくに年功序列や前例踏襲、上意下達などの色が強い組織では、要注意です。たとえばそれは、ワンマン経営と揶揄されるような状態になり、変革や成長を大きく阻害することになります。

 では、どのように課題設定をすればいいでしょうか。まず、勘ではなくデータに基づいて、事実を客観的に捉えることが必要です。当然ながらデータは最新のもので、精度が高く、多角的で、量が多いほど効果的です。次に、経験ではなく観察によって、実態を捉えることです。実際に問題が起きている現場に行って、何が起きているかを観察し、当事者と対話し、自らも経験して、心理的な側面から理解・共感して、今起きている現実に即していくことが必要です。最後に、思い込みではなく、論理的な整理が必要になります。「なぜそうなるのか」「そうすることによって何が起きるのか」――その因果関係を解きほぐして、図表や文章、または具体的な試作品等で表現して、第三者に説明できるようにすることが必要なのです。

 実は、この課題の捉え方を変えることは、DXの第一歩だったりもします。SDGsに貢献するのであれば当然必須であり、2021年の目玉政策の1つである事業再構築補助金にも不可欠のアプローチです。経営者はもちろん、全社的に共有しておいて損はない考え方だと思います。ぜひトライしてみてください。

誤った課題設定/必要な課題設定


<プロフィール>
渋谷 健
(しぶや・たけし)/フィールド・フロー(株) 代表取締役
外資系コンサルティングファーム、国内ベンチャー、国内大手企業経営戦略室を経て2014年にフィールド・フロー(株)を設立。「事業に脚本を」をコンセプトに、戦略立案からシステム開発や人財育成までを総合的に提供するオープン・イノベーション実践活動を全国展開。経済産業省・農林水産省などの政策事業、北九州市・宮崎県などの地方創生事業、大企業・金融・ベンチャーなどの民間事業に、プロの事業プロデューサー/ファシリテーターとして関わる。

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