「ライトなファン層取り込む仕掛けを」新球団・福岡北九州フェニックス
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北九州本拠の球団誕生へ
「ホリエモン」の愛称で知られる実業家の堀江貴文氏が、北九州市で新球団「福岡北九州フェニックス」を設立した。現在、プロ野球独立リーグ「九州アジアリーグ」への2022年シーズンからの参入を目指して加盟申請中だ。
参入を目指している九州アジアリーグは、九州を活動エリアとするプロ野球独立リーグで、現在は「火の国サラマンダーズ」(熊本市)と「大分B-リングス」(大分市)の2チームが所属し、今年から公式戦を行っている。今回の新球団設立は今年1月、旧知の火の国サラマンダーズ・神田康範代表が「福岡に新チームをつくってくれないか」と堀江氏にラブコールを送ったのがきっかけ。その後、堀江氏が運営するオンラインサロン「堀江貴文イノベーション大学校(HIU)」で議論し、サロンメンバーの槇原淳展氏が社長に手を挙げたほか、同じくメンバーの竹森広樹氏が北九州市で企業経営を行っている縁もあって、北九州市を本拠地とする新球団の実現に至ったという。
福岡北九州フェニックスは、北九州市民球場(小倉北区三萩野)を主な拠点として使用することを予定。球団の運営は4月に新設した福岡北九州フェニックス(株)(北九州市小倉北区、槇原淳展代表)が手がけ、堀江氏は同社の取締役としてスポンサー集めやPR活動などでサポートする。監督や選手などの人事は今のところ白紙だが、NPB(日本野球機構)のドラフト終了後の11月に、リーグ合同および単独でもトライアウトを実施したい考え。
「北九州に可能性感じる」
5月26日に開催されたZoomでのオンライン記者発表会で、堀江氏は自身がアドバイザーを務める「埼玉武蔵ヒートベアーズ」(ルートインBCリーグ所属)の事例も挙げながら、「コアな野球ファンだけでなく、ライトな層も球場に足を運ぶような仕掛けづくりをしていきたい。野球以外にも楽しめる部分に力を入れ、北九州市民から『面白い』といってもらえる球団になれば」と意気込みを語った。また、「NPB球団では、実力があってもポジションの問題などではじき出される選手がどうしても出てくる。その受け皿を独立リーグが担う」「これから10年はアジアの時代。人口も経済も成長しているのはアジアだけで、将来的に米・メジャーリーグを超えるようなスーパーリーグの構想が出てきてもおかしくない。そのときに九州が盛り上がっていて、たくさんの選手を供給できる礎になれば」など、今回の新球団設立をプロ野球界全体の底上げにもつなげていきたい考えを示した。
なお、本拠地を置く北九州市については、「90万人の人口があり、NPBの球団があってもおかしくない規模の都市。有力な地元企業も多く、非常に可能性を感じる」と評価した。
17年前に堀江氏が設立しようとしたプロ野球団「仙台ライブドアフェニックス」と同じく、“復活”の象徴である不死鳥「フェニックス」の名を冠した新球団の誕生。球場を中心としたエリアに市民を誘導し、北九州市の賑わい“復活”にもつながっていくことを期待したい。
【坂田 憲治】
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