2024年04月19日( 金 )

中国経済新聞に学ぶ~中国の新エネ車台数が世界の約半分に

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 中国自動車工業協会がまとめた最新の統計によると、2021年5月末現在、中国の新エネルギー自動車の保有台数は約580万台に上り、世界の新エネ車保有台数のうち約50%を占めた。1~5月の中国での生産量は96万7,000台、販売量は95万台で、いずれも前年同期比2.2倍増加し、市場浸透率は8.7%に上り、力強い成長の勢いを見せた。

 この10年あまりの発展を経て、中国の新エネ車産業チェーンは川上から川下までが効果的に連携して、バッテリー、モーター、制御システムなどの中核技術は基本的に独自化されたものになり、産業全体の発展レベルは世界の上位レベルに躍進した。

 これと同時に、新エネ車をめぐる環境が日に日に整備・改善され、今年4月末現在、全国に設置された充電ステーションは6万5,000ヶ所、バッテリー交換ステーションは644カ所、各種の充電ポールは187万基で、176都市をカバーする5万キロ超の高速道路急速充電ネットワークが完成した。

 同協会の説明によると、新型コロナウイルス感染症の打撃に直面しても、中国自動車市場は引き続き安定を保った。20年の生産・販売の減少幅は2%以内にとどまり、生産量が世界に占める割合は32.5%に達し、過去最高を更新した。中国自動車市場の安定は、世界の自動車メーカーにしっかりした経営の支えを提供したという。

 中国国家公安部(省)が発表した統計データによると、中国の新エネ車保有台数は20年末時点で492万台にのぼり、自動車全体の1.75%を占め、前年比では29%増の111万台増だった。うちEV(電気自動車)は400万台で、新エネ車全体の81%を占めた。新エネ車は3年連続で100万台以上の増加となり、持続的な急成長を見せている。中国の新エネ車は世界の4割以上を占めている。

 予測では、今後5~8年間で、中国では排ガス基準「国4」以下の使用中車両が徐々に廃棄や買い換え時期を迎えることになり、新エネ車市場にとっては大きな発展の可能性がもたらされる。今後5年間は生産・販売量の増加率が40%以上をキープするという。

EVを新車販売の主流に

EV イメージ 国務院弁公庁はこのほど、「新エネ車産業発展計画(2021~35年)」を通達した。新エネ車国家戦略の実施を強化し、中国の新エネ車産業の質が高くて持続可能な発展を推進し、自動車強国の建設を加速させるよう求めた。

 同計画は発展ルートと量的指標のなかで、25年までに新エネ車新車販売台数が新車販売全体に占める割合を20%前後にするとした。

 消費者が注目する新エネ車のコストについて、同計画は25年までにEV新車平均電力消費量を100kmあたり12.0kWhに下げるとし、意見募集稿(改正案)の11.0kWhから1.0kWh引き上げた。

 「消費者のEV購入は駐車スペースがプレッシャーになり、それがあっても充電スポットと接続できるかがプレッシャーになる。移動中に充電できるかもプレッシャーだ」。これは多くの消費者が注目する問題だが、いかに解消すべきだろうか。同計画は、インフラ整備を進め、充電・バッテリー交換ネットワークの建設推進に力を入れて取り組むとした。

 具体的に見ると、「インターネット+」スマートエネルギーによりスマート化水準を高め、スマートで秩序あるスロー充電を中心とし、緊急クイック充電を補完する住宅エリア充電サービスモデルを積極的に推進する。適度に先を行き、クイック充電を中心としスロー充電を補完とする高速道路と都市部・農村部公共充電ネットワークの形成を加速する。バッテリー交換モデルの応用展開を奨励し、スマートで秩序ある充電、大出力充電、ワイヤレス充電などの新型充電技術の研究開発を強化し、充電の利便性と製品の信頼性を高める。

 同時に充電インフラのサービス水準を上げる。企業による充電施設運営サービスプラットフォームの構築、相互促進、情報供給、統一精算の実現を誘導する。充電設備と配電システムの安全モニタリング・早期警戒などの技術の研究開発を強化し、ワイヤレス充電施設の電磁スペクトルの使用を規範的なものにする。充電施設の安全性、一致性、信頼性を高め、サービス保障水準を上げる。


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