2021年12月05日( 日 )
by データ・マックス

山口FG・山口銀行内は厳戒態勢?~吉村猛取締役の件はアンタッチャブル(5)

 6月25日に代表取締役会長兼CEOを解任された吉村猛取締役。今般の一件については、間もなく3週間が過ぎようとしているものの、まだ同社本部および山口銀行本店内では、不穏な雰囲気が続いているという。当社・特別取材班は、同社社員および同社OB複数の証言を得た。

10. 吉村解任について、件の企業・同行およびグループと取引のある企業などは、どのように見ているのでしょうか?(つづき)

提携先

<SBIグループ>

  • SBIとの関係ができてから、ワイエム証券(株)の店舗網を大幅に縮小してしまった。福岡銀行、広島銀行に大きく劣後してしまっており、失った体制を取り戻すだけで時間がかかるだろう。
  • 上位地銀でSBIとここまで親密なのは異常。子会社に証券会社があるわけだから。自前で証券会社をつくれないのであればわかるが・・・。
  • とはいっても、SBI証券との提携はワイエムライフプランニングで細々とやっているだけ。ワイエム証券縮小のマイナスの影響のほうがはるかに大きい。吉村はなぜ執着したのか疑問が残る。SBIの北尾会長と親しいというだけでここまでのめり込めるものだろうか。
  • オリバー・ワイマン同様、何かしらの癒着があったのではないかという話はある。
  • SBIがつくった地方創生のファンドに地銀では山口FGが真っ先に参加を表明した。後に横浜銀行の持株会社が参画した。この2行は、当時の総理と官房長官の地元行。SBIは政治家とも親しく、役人を次々に幹部に登用して金融庁や財務省とも急接近している。政治的な関係を指摘する声もある。
  • 安倍前首相の事務所とは、決起大会などへの参加依頼がFAXで送られてくるほど親密。そのFAXを部長クラスにメールで送るのだから間が抜けている。
  • そのメールを平気で部下に転送する部長がいるのも間抜けだ。駆り出される行員を思うと気の毒になる。
  • 以前は昭恵夫人が本部ビル内を回って挨拶していた。当然、部外者は立入禁止。特定の政治家に極端に肩入れするのは公益を担う銀行として問題がある。

<アイフル>

  • アイフルとの提携が発表された時も驚いた。言い方は悪いかもしれないが、消費者金融とは世間ではサラ金のイメージ。地方銀行が大々的に提携を発表することは地元での評判を落としかねない。裏で保証業務を委託することはあっても、得意気になって大々的に公表するものではない。
  • 銀行業務のノウハウがあるわけではないだろう。ビジネス面でも勝算があるものなのか疑問。住宅ローンを急激に伸ばしているネット銀行とのアライアンスのほうが現実的ではないか。
  • アイフルとの提携ということは、カードローンのような消費性ローンが中心だろう。小口資金であり、銀行のような重たい仕組みをつくる必要があるのか疑問。預金を集めることも難しいのではないか。
  • また北九州銀行のようにオーバーローン(貸出額が預金を超過している状態)で苦しむことになるのではないか。既存グループ銀行の預金から融資するのなら、地元で集めた預金を都市部で融資に回すようなもの。地域金融機関としてどうなのだろう。
  • それをいうと、山口銀行は東京での住宅ローン融資に積極的。すでに首都圏に資金は流出している。よほど東京が大好きなのだろう。
  • 福岡銀行が本格的にデジタルバンクを始めたことに焦ったのかもしれない。福岡銀行は準備に時間をかけ、人材を集め、投資もしている。思い付きでできるものではない。
  • 福岡銀行は新銀行のためのデータサイエンティストを東京でも集め、拠点を東京にも置いている。人材にしろ、投資にしろ、派手なようでコツコツと積み上げている。吉村が部下に求める要求には、そのような努力をせず“楽をして”大金を稼ぐという思想があった。
  • オリバー・ワイマン、SBIは個人的な関係といわれているが、アイフルはよくわからない。富樫とのつながりだろうか。

(つづく)

【特別取材班】

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