2024年04月17日( 水 )

北國銀行、法人ネットバンキングの月額利用料を10月から無料に~地銀で全国初

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 北陸地方の石川、富山、福井3県が主な営業エリアの北國銀行(金沢市)が10月1日から、法人インターネットバンキングの月額利用料を無料にし、同行宛ての振込手数料も不要にする。地方銀行では全国初の試み。同行と取引先双方の生産性を高めるのが狙いという。

 銀行間の振込手数料については、(一社)全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット、東京都千代田区)が10月1日から、現行の概ね半額に引き下げることを決めており、振込手数料の値引き競争が始まると予想される。

 北國銀行は、この流れを先取りしたとみられる。同行の法人ネットバンキングの月額利用料金に当たる基本手数料は「ライトタイプ」(残高照会や入出金明細照会など)1,100円、「スタンダードタイプ」(総合振込や給与振り込み、代金回収など)3,300円、これと併せて同行宛て振込手数料110円を10月1日から無料にする。さらに、他行宛ての振込手数料は440円を330円に引き下げる。

 振込手数料を無料化する目的を、「お取引先の中小企業では手数料を節約するため、社員が集金のため取引先を回るケースも珍しくない。現金に依存したビジネスが企業の生産性向上の障害になっている」と同行広報IRグループ。「手数料の無料化でネットバンキングを介した振り込みが普及すれば、経費削減や集金作業の省力化につながる」と話す。

 同行の法人取引口座に占める法人ネットバンキングの割合は2割強という。

 その一方で、窓口を使う振り込みは10月1日から、同行宛ては330円~550円を一律770円、他行宛ては660円~880円を一律1,100円に引き上げる。

 また、普通預金口座の法人通帳の発行手数料1,100円を、2023年3月をメドに導入する予定だ。

【南里 秀之】

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