2024年04月27日( 土 )

3D都市モデルや地形データ連携で、スマートシティや都市DX推進~国交省

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3D都市モデル「PLATEAU」、56都市をオープンデータ化

 国交省はProject PLATEAUとして、スマートシティをはじめとするまちづくりのデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めるため、現実の都市をサイバー空間に再現する3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化を進めてきたところ、全国56都市の3D都市モデルのオープンデータ化を完了した。官民の多様な領域で活用することでオープンイノベーションを創出し、まちづくり、防災、カーボンニュートラル(脱炭素化)などの社会課題の解決を目指す。

 PLATEAUは建物などの3次元形状、面積・用途・構造などの属性情報をデータ化しており、全国56都市のデータは面積約1万㎞2、建物約1,000万棟におよび、(一社)社会基盤情報流通推進協議会が運用する「G空間情報センター」でダウンロードできる。今後は、データ整備の効率化・高度化、社会的要請の高いテーマや先進技術を取り込んだユースケースの開発、全国の3D都市モデルの整備・活用促進に取り組む。

 国交省は3月から、「3D都市モデルの整備・活用促進に関する検討分科会」を開催し、3D都市モデルの課題整理や環境整備、地方公共団体の需要と企業の技術のマッチングに取り組んでいる。分科会には現在、地方公共団体(64団体)、民間企業81社が参画している。

オープンデータ活用例

PLATEAUを活用した電波伝搬解析(アルテアエンジニアリング(株))

ローカル5G申請に必要な電波環境の解析などにPLATEAUのデータを活用。都市空間における建物の影響を加味して、より精度の高いシミュレーションを実現した。

東京都デジタルツイン実現プロジェクト(東京都)

東京都デジタルツインの3D都市モデルデータにPLATEAUのデータを活用。河川監視カメラのライブ映像や都営バスのリアルタイムデータなどを重ね合わせて可視化した。

PLATEAUを活用したGIS解析(ESRIジャパン(株))

GIS解析ソフト「ArcGIS」により、PLATEAUのデータを活用できるエクステンションを開発。ビジュアライズ、3D浸水深ハザードマップの作成、風況や災害、日照などのシミュレータを利用して、都市スケールでの3Dデータ解析と可視化を実現した。

デジタルツイン・プラットフォームの構築(Symmetry Dimensions Inc.)

「SYMMETRY DIGITAL TWIN CLOUD」により、さまざまなデータと解析エンジンを組み合わせたソリューションを提供。風環境・耐風設計解析や人流シミュレーションが可能となった。

出典:本記事の画像はすべて国土交通省

<INFORMATION>
PLATEAU オープンデータポータルサイト

G空間情報センター
56都市属性リスト(PDF)
※CC BY 4.0などのオープンライセンスのため、クレジット表記によりデータの複製、再配布、加工、商用利用などが可能。

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