福岡のまちは自転車通勤に優しいのか?
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2021年10月07日 06:00

福岡のまちは自転車通勤に優しいのか?

自転車通勤という選択肢

 通勤方法として「自転車」を考える場合、その選択理由は「健康のため」「節約のため」のほかに、コロナ禍の現在は「(満員電車などで)できるだけ人と接触しないため」というものもあるだろう。筆者が思うに、東京・首都圏の「電車文化」に対して、福岡は「バス文化」が発達した都市だ。鉄道が通っていないエリアもカバーするかのように、福岡市内各所にバス路線が張りめぐらされており、バスを利用すれば大抵どこでも行ける。しかし、バスは電車と比べると非常に時間が読みにくく、時間に遅れないためにはどうしても早めに出ておく必要があるなど、デメリットもある。そのため、鉄道駅から離れたエリアに住む人にとっては、バスではなく、自転車通勤という選択肢もあっていいはずだ。しかし実際には、福岡で自転車通勤を行っている人は、まだまだ少ないように思える。

 今回、福岡市中央区小笹に住む筆者が博多駅周辺まで自転車通勤をして、福岡のまちは自転車通勤に優しいのかを改めて考えてみた。

運転マナーの問題

 福岡の街中を実際に走ってみると、自転車専用道の整備が行き届いているとは言い難い状況だ。大きな道路では自転車専用に塗装された部分もあるが、ほんの一部といえる。そのためか、自転車はどこを走っていいのかわからず、歩道を走っているのもよく見かける。自転車は「軽車両」に分類されるため、法律上は車道を走る必要がある。歩道を走って良いのは、車道を走るうえで危険と感じられる状況など、一部条件下のみ。歩行者を押しのけて自転車が歩道を爆走する「歩道走行」は、そもそも違法なのである。

側溝のグレーチング
側溝のグレーチング

 車道を走る場合も、自動車にとっては迷惑だろうと感じる。自転車は周囲を確認せず急に曲がることもあり、自転車の横を車で通るときはヒヤヒヤすることもある。一方通行も関係なく逆走してくるし、なかには道路の右側を逆走して走る自転車もある。「逆走」は間違いなく法律違反だ。高校生などは自動車の運転免許をもっておらず、道路交通法と触れる機会がなく、そもそも標識を見ていない。そのため、悪意なく逆走していることもある。自転車のマナーや法律に関しては、教えていない我々大人側の責任もあり、「教育」については、今後の課題といえるだろう。

道面および障害物問題

道路脇の植栽
道路脇の植栽

 自転車通勤の障害は、運転マナーだけではない。道自体にもある。たとえばマンホールのふたや排水溝のグレーチングなどは、雨のときはとにかく滑る。路面が濡れているときは要注意だ。アスファルトの道路もひびが入っていたり、盛り上がっていたりして、注意しないと飛び跳ねたり、転倒したりする危険性もある。なお、道路の異状(穴ぼこ、路面の汚れ、落下物など)を発見したら、国土交通省九州地方整備局福岡国道事務所に連絡すると、対応してもらえることがある。「#9910」でつながり、通話料も無料とのこと。

 道路脇の植栽も自転車の敵となる。刈り取られてもすぐに伸びるので、よけずに直進すると「植物の鞭」となり、ケガをすることもある。当然よけようとするのだが、その際に後方の確認を怠ると、自動車との事故になってしまう可能性もあるのだ。

【外部ライター・奥野 晃一】

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