2022年01月25日( 火 )
by データ・マックス

リッツ・カールトン開業でどう変わる?雑多さ魅力・若者のまち「福岡・大名」(後)

さまざまな要素のカオスな魅力が混在(つづき)

 一方の南側にあたる大名1丁目は、路地裏に多くのアパレル・飲食店が軒を連ね、いわゆる若者のまち・大名のイメージにドンピシャのエリアだ。天神西通りに近い東側エリアに行くほど、メジャーなブランドの店が多く、建物も先鋭的なデザインのビルが多くなり、逆に西側エリアに行くほど個性的な小規模店舗が増え、建物もやや築年数の高い雑居ビルなどが増えてくる印象だ。また、近年は雁林町通りを中心に多くの韓国料理店などが軒を連ね、福岡における「コリアンタウン」の様相も呈してきている。

多くの韓国料理店があり、まるでコリアンタウン
多くの韓国料理店があり、まるでコリアンタウン

 さらに、17年4月に大名小学校の本校舎建物を再活用するかたちで官民共働型のスタートアップ支援施設「Fukuoka Growth Next」が開業したことや、18年12月に「WeWork大名」が開業した影響もあって、近年は大名エリア内にIT系のスタートアップ企業が多数集積しているようだ。非福岡本社のスタートアップ企業が拠点を構えるケースや、創業の地として大名を選ぶケースなどさまざまだが、ビジネス面でも大名は「若者のまち」と言っても過言ではないだろう。

コワーキングスペースなどの充実で、スタートアップ企業が増加
コワーキングスペースなどの充実で、スタートアップ企業が増加

 こうして見る限り大名エリアは、官公庁施設から金融街、オフィス街、ファッション店街、商業施設、飲食店街、コリアンタウン、スタートアップ企業集積地、さらには下町的な雰囲気など、実にさまざまな要素を内包している。エリア内の建物にしても、大名小学校本校舎やジョーキュウ醤油などの歴史を感じさせる建造物や、古めかしい雑居ビルやアパートなどがある一方で、コンクリート打ちっぱなしで外構部がガラス張りのデザイン性の高いビルや、一見アート作品のような意匠が施された個性的なビルなど、多種多様だ。洋の東西も、新旧も、清濁も、さまざまな要素・魅力がカオス的に混在しながらも、全体として「大名」というある種のエリアブランドをつくり上げているのが、このまちの魅力だといえるだろう。

デザイン性の高いおしゃれなビルも多い
デザイン性の高いおしゃれなビルも多い
思わずのぞいてみたくなる路地裏
思わずのぞいてみたくなる路地裏

【坂田 憲治】

(中)
  • 1
  • 2

月刊誌 I・Bまちづくりに記事を書きませんか?

福岡のまちに関すること、建設・不動産業界に関すること、再開発に関することなどをテーマにオリジナル記事を執筆いただける方を募集しております。

記事の内容は、インタビュー、エリア紹介、業界の課題、統計情報の分析などです。詳しくは掲載実績をご参照ください。

記事の企画から取材、写真撮影、執筆までできる方を募集しております。また、こちらから内容をオーダーすることもございます。報酬は1記事1万円程度から。

現在、業界に身を置いている方や趣味で建築、土木、設計、再開発に興味がある方なども大歓迎です。

ご応募はこちら(nagaue@data-max.co.jp)まで。その際、あらかじめ執筆した記事を添付いただけるとスムーズです。不明点ございましたらお気軽にお問い合わせください。(返信にお時間いただく可能性がございます)

関連記事