2024年02月29日( 木 )

社会インフラの整備・維持を通じて、地域に貢献・信頼される建設コンサルに

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ
法人情報へ

(一社)建設コンサルタンツ協会九州支部
支部長 田中 清 氏
/第一復建(株) 代表取締役会長

創立から50周年を超え、会員数は全国トップに

 ――まず、(一社)建設コンサルタンツ協会九州支部の概要について教えてください。

(一社)建設コンサルタンツ協会九州支部 支部長 田中 清 氏 /第一復建(株) 代表取締役会長
(一社)建設コンサルタンツ協会九州支部
支部長 田中 清 氏
第一復建(株) 代表取締役会長

    田中 我々の母体となる建設コンサルタンツ協会(以下、建コン)は、社会資本整備に関する技術的コンサルティングサービスを業務としている企業の全国的な業界団体です。建設大臣(当時)の許可を受けて1961年3月に会員数12社で発足し、63年には公益法人の認可を受けました。そして64年に建設大臣による「建設コンサルタント登録規程」が告示されたことをきっかけに、建設コンサルタント業界では企業数が大きく増加していきました。

 当九州支部は68年6月に、全国に設置されている9支部の1つとして、会員数19社でスタートし、2018年に創立50周年の節目を迎えました。活動範囲は九州・沖縄の8県です。会員相互ならびに関係諸機関や地域の皆さまと連携しながら、九州・沖縄地域で暮らす1,400万人超の人々の安全・安心の確保と、その基盤である道路や鉄道、空港、港湾、河川、ダム、上下水道などの社会インフラ整備に関する企画・調査・設計・施工監理などの業務において、事業者の技術的パートナーとして活動しています。

 19社からスタートした当支部の会員数は、2005年ごろまでは右肩上がりで順調に増え続けてきましたが、「コンクリートから人へ」のスローガンを掲げていた民主党政権時代には一時減少に転じました。その後、東日本大震災の発生などを機に、社会インフラ整備の重要性や我々のような建設コンサルタント会社の存在意義が見直されたこともあり、会員数は再び増加傾向となり、21年11月末現在では154社まで増えました。そのうち、九州内に本社を置いている会社が102社、支社は52社です。この会員数は、建コンの9つの支部のなかでは全国1位の規模となっています。

 ――会員数が増加している理由は何でしょうか。

 田中 1つには、歴代の支部長の活動方針として行ってきた、各地域に根ざした活動にあると思います。

地方自治体との意見交換会
地方自治体との意見交換会

    たとえば、会員企業の技術力向上などを目的とした会員限定のセミナーや講習会などがあるのですが、昔は事務局を置いている福岡での開催しかなく、遠方の会員さまからは「わざわざ福岡までお金と時間をかけて参加するのは厳しい」といった声もありました。そこで今では、こちらから講師を派遣して「地域セミナーin(鹿児島・大分・宮崎)」というかたちで開催しています。また、当支部として九州の各県や各市などの自治体との意見交換会なども行うのですが、その際にはその地元会員からの意見・要望など、地域の問題に特化したかたちの提案を行うようにしています。こうした、各地域の会員さまにいかにメリットを与えられるか、その追求をこれまで継続的に行ってきた活動が、会員数の増加に結びついているのだと思います。

 また、近年は大規模な自然災害が多発しておりますが、建コンでは国や地方公共団体との災害協定締結を進めており、いざというときには建コン本部および各支部がそれぞれ災害応急対策業務にあたることになっています。災害時の初動対応などを行えば、国や自治体からの評判も良くなりますし、会員各社にもメリットはあると考えています。

 さらに、各県ごとにまとめた会員名簿を各県の担当者に持って行き、「ここに掲載されている企業は、当支部の講習会などを通じて技術力の向上を図っているから、任せても安心ですよ」と、ある意味で当支部としてのお墨付きのようなセールス活動なども行っています(笑)。

入会ハードルを設けて、会員企業の技術水準を担保

 ――それだけのメリットがあれば、右肩上がりで会員数が増加しているのも納得です。

 田中 ただし、当支部としても会員企業の技術力・実力の担保には、ある程度の責任がともないますから、猫も杓子も会員にするわけにはいきません。そのため、入会する際には、まず「建設コンサルタントとしての技術力が確保され、かつ、業務遂行能力を有していること」「企業の経営基盤が健全で、財産的基礎または金銭的信用を有していること」といった、資格や売上規模などのいくつかの基準を満たす必要があります。そこから建コン本部の審査・承認を得てから当支部に差し戻され、さらに支部の正会員2社から推薦をもらうことで、晴れて入会ができるわけです。

 こうした入会のハードルを設けることで、会員企業の技術水準を一定以上に担保することが可能となり、ひいては協会および会員企業の信用にもつながると考えております。

 ――貴支部の主な取り組みについては、いかがでしょうか。

 田中 当支部では現在、大きく分けて「建設コンサルタントの一層の魅力向上に向けた総合的な環境整備」「技術力と品質の確保・向上の促進」「広報活動の強化と社会貢献活動の推進」の3つの取り組みに力を入れております。

 まず、魅力向上に向けた総合的な環境整備に向けては、先ほどもお話しました8県・3政令市の各地方自治体との意見交換会や「要望と提案」の提起のほか、昨今の働き方改革を踏まえたうえでの就業環境の改善のための環境整備や、若手や女性も働きやすく活躍できる職場環境づくりの推進を行っています。また、技術力と品質の確保・向上に向けては、先ほどのセミナーや講習会などの開催を通じて、先進技術や各種施策に関する情報提供などを行っています。そして広報活動の強化に向けては、建設コンサルタントや他団体のみならず、一般市民や学生などに対して幅広く情報発信を行い、交流促進やイメージアップ活動を実施しているほか、社会貢献活動として災害支援や防災啓発なども行っています。

【坂田 憲治】


<プロフィール>
田中 清
(たなか・きよし)
1952年7月、福岡県糟屋郡須恵町出身。九州大学工学部水工土木学科卒業後、77年4月に第一復建(株)に入社。取締役執行役員、常務執行役員、専務執行役員などを経て、2016年9月に代表取締役社長に就任。20年9月に代表取締役会長。(一社)建設コンサルタンツ協会九州支部では、副支部長を経て21年4月に支部長に就任した。


<INFORMATION>
(一社)建設コンサルタンツ協会九州支部

支部長:田中 清
所在地:福岡市博多区博多駅東1-13-9 いちご博多駅東ビル8F
設 立:1968年6月
TEL:092-434-4340
URL:https://www.jcca.or.jp/kyokai/kyushu

  • 1
  • 2

月刊誌 I・Bまちづくりに記事を書きませんか?

福岡のまちに関すること、再開発に関すること、建設・不動産業界に関することなどをテーマにオリジナル記事を執筆いただける方を募集しております。

記事の内容は、インタビュー、エリア紹介、業界の課題、統計情報の分析などです。詳しくは掲載実績をご参照ください。

企画から取材、写真撮影、執筆までできる方を募集しております。また、こちらから内容をオーダーすることもございます。報酬は1記事1万円程度から。現在、業界に身を置いている方や趣味で再開発に興味がある方なども大歓迎です。

ご応募いただける場合は、こちらまで。その際、あらかじめ執筆した記事を添付いただけるとスムーズです。不明点ございましたらお気軽にお問い合わせください。(返信にお時間いただく可能性がございます)

法人名

関連記事