2024年05月17日( 金 )

中国経済新聞に学ぶ~中国商務部「2025年までに中国・香港・マカオの単一自由貿易区を」

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 2021年から25年までの第14次5カ年計画期間に、香港と中国本土との貿易協力にはどのような展望があるか。商務部(省)の任鴻斌副部長はこのほど行われた記者会見で、「大陸部(本土)、香港、澳門(マカオ)の単一自由貿易区の共同建設を推進する」と述べた。

香港 イメージ    任氏は、「香港は世界的に重要な国際金融センター、貿易センター、水上輸送センターで、世界的に重要な自由貿易港でもある。ここ数年、香港の貿易規模は緩やかに拡大し、15年の1兆699億ドルから増加して20年の1兆1,262億ドルになり、世界で6番目のエコノミーになった。今年1~9月の香港貿易額は前年同期比23.4%増の1兆6億ドルに達した。香港は幅広い国際商業貿易ネットワーク、通関地としての優れた環境、円滑な人的往来、質の高いサービス、スムーズな通関システムによって、グローバル貿易でこれまでずっと重要なターミナルの役割をはたしてきた」と述べた。

 任氏は、「香港はずっと中国大陸部の最も主要な貿易パートナーの1つだ。今年になってから、大陸部と香港の貿易は新型コロナウイルス感染症によるマイナス影響を克服して、急成長を達成した。21年1~10月の大陸部・香港の輸出入額は同33.5%増の2, 859億5,000万ドルとなり、中国の対外貿易全体の増加率を1.6ポイント上回り、ここから大陸部と香港との間の緊密な協力関係および発展の大きなポテンシャルが十分にうかがえる」と続けた。

 また任氏は、「香港は大陸部にとって最大の域外からの投資元と最大の対外投資先だ。今年1~10月には、大陸部の実行ベース香港資本導入額は同30.0%増の1,091億5,000万ドルに上り、実行ベース外資導入額全体の76.9%を占めた。大陸部から香港への新規の非金融分野の直接投資額は447億9,000万ドルで、大陸部対外投資全体の50.9%を占めた。大陸部・香港の投資協力は高いレベルを維持し続け、勢いよく好調に発展している」と述べた。

 任氏は、「第14次5カ年計画期間に、国内と国際的な2つの循環『双循環』の新たな発展構造を構築するという大きな背景の下、大陸部と香港との協力の可能性がより広がるだろう」と指摘した。

中国の「『十四五』工業グリーン発展計画」が発表

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 25年までに工業の産業構造および生産方法のグリーンで低炭素なモデル転換で顕著な成果を手にし、グリーン・低炭素技術装備を広く導入し、エネルギー資源の利用効率を大幅に高め、グリーン製造水準を全面的に高め、30年の工業分野のCO2排出ピークアウトに向けたしかな基礎を固める。うちCO2排出強度を持続的に引き下げ、単位工業付加価値あたりCO2排出量を18%減らす。工業・情報化部がこのほど印刷・配布した「『十四五』工業グリーン発展計画」は、第14次5カ年計画期間(21~25年)の工業のグリーンな発展の青写真を描いた。

 同計画は、25年までに中国のエネルギー効率を着実に高め、一定規模以上工業企業の単位付加価値あたりエネルギー消費量を13.5%減らすとした。資源利用水準を大幅に上げ、大口工業固形廃棄物総合利用率を57%に、主要再生資源の回収利用量を4億8,000万トンにし、単位工業付加価値あたり水使用量を16%減らす。汚染物質の排出強度を大幅に引き下げ、重点業界の主要汚染物質の排出強度を10%引き下げる。グリーン製造体制を日増しに健全にし、重点業界および重点地域のグリーン製造体制の構築をほぼ完了し、グリーン環境保護産業の生産高を11兆元(約196兆3,900億円)にする。

今後5年で基本養老サービスリスト制度を構築へ

 中国国務院新聞弁公室は9日の会見で、「新時代の高齢化対策の強化に関する中共中央と国務院の意見」の関連状況について説明した。

 中国は第14次5カ年計画期(21~25年)に軽度高齢化社会から中度高齢化社会に進む。同意見は、積極的な高齢観と健康な高齢化の理念を経済・社会発展の全過程に浸透させると強調した。政府の主導力を十分に発揮し、基本養老サービスリスト制度を構築し、普恵型養老サービスの発展に取り組むとした。高齢者が快適に生活できる環境と、「在宅養老15分生活圏」を構築するとした。

 中国は在宅コミュニティ機関が協調し合う、医療とヘルスケアが結合し合う養老サービス体制と健康支援体制を構築する。医療・ヘルスケア結合の推進を掘り下げ、長期介護保険制度の構築を積極的に模索し、高齢者が長寿でもより健康的に暮らせるようにする。


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