2022年05月28日( 土 )
by データ・マックス

最近耳にする「ウェブ3.0」とは(前)

日韓ビジネスコンサルタント
劉 明鎬 氏

インタ-ネットが抱える課題

インターネット イメージ    私たちの生活のなかにインターネットは深く浸透している。当初は技術者や研究者、学生など、限られた人々の間での情報交換手段として利用されていたが、回線の高速・大容量化と利用者の増加を受け、一般にも広く普及することとなった。

 インターネットがコミュニケーションに変革をもたらしたのはもちろん、私たちの生活やビジネスを劇的に便利にしてくれた。しかし、時間の経過とともにさまざまな課題が露呈している。

 1つにはハッキング被害があげられる。ビッグ・テック企業はユーザーのデータを収集し、中央のサーバーに保存するが、そのサーバーはどうしてもハッカーに狙われやすい。フェイスブックの個人情報大量流出事件は、今でも記憶に新しい。

 また、ビッグ・テック企業によって収集された情報はターゲット広告やマーケティングキャンペーンに使われ、その企業の収益源となっているが、データ収集に貢献したユーザー個人には何の収益も発生しないということも課題として挙げられる。たとえば、インスタグラムにユーザーが熱心に写真を掲載したり、ブログを書いたりしても、インスタグラム社には収益が発生するが、ユーザーには何の利益もない。さらに、ゲームでプレイヤーが時間とお金をかけても、ゲームのアイテムを他のプレイヤーに売ったり、ゲットしたアイテムを現金化したりすることはできない。

 現在抱えているこれらの課題をブロックチェーンという新しい技術を活用して解決しようとするのが「ウェブ3.0」である。ブロックチェーンの場合、取引データが格納されている元帳は、政府や会社のような特定の団体によって管理されるのではなく、ネットワークに参加する全員がそれぞれ持つという特徴がある。こうした仕組みなので、なかなかハッキングされにくいし、参加者には補償としてトークンも配分される。この方法によって、ユーザーにも収益が発生する道が開かれたのだ。

 ユーザーはトークンを十分に保有していれば、ネットワークで発言権をもてるので、ネットワークの運営にも参加できることになる。

(つづく)

(後)

関連記事