2022年06月29日( 水 )
by データ・マックス

独創性と品質の高い家具を製造 新たな空間、価値を提供し続ける

(株)アダル 代表取締役社長
武野 龍 氏

来年創業70周年を迎える老舗家具メーカー

 業務用・店舗用を中心に家具の製造・販売を行う(株)アダル。1953年創業、来年70周年を迎える、福岡を代表する老舗家具メーカーだ。同社の特徴の1つは、商品の企画・デザイン、設計、制作、流通を一気通貫で行っていること。顧客のニーズに細やかに応える独創性と品質の高い家具を提供し、モノとしての家具にとどまらず、“コト”つまりサービスを提供することをモットーにしてきた。実際、同社の家具は、安全性・耐久性・機能性・デザイン性のすべてを兼ね備え、空間に新たな価値を生み出すと評価の声も高く、顧客から厚い信頼を寄せられ続けている。

 業容の拡大にともない、工場が宇美町と大野城市、物流センターが志免町という具合に生産の各工程が分散していたが、2020年5月に糟屋郡宇美町にて新総合工場を稼働、ワンストップで業務遂行できるよう機能を集約させた。これにより、業務効率および生産性を高めるとともに、コストの大幅圧縮にも成功。新工場から九州自動車道へのアクセスも良好であり、今後の新たな事業展開が期待される。

新たな価値を提供する 皆が働きやすい会社へ

(株)アダル 代表取締役社長 武野 龍 氏
(株)アダル
代表取締役社長 武野 龍 氏

    コロナ禍での外出自粛およびリモートワーク普及により人流のあり方が大きく変わり、ホテルやオフィスなどでの家具需要が減少している。ただ、シェアオフィスをはじめIT業界、オフィスコンサルティング業界などでは需要が拡大しており、同社は以前からそれらに取り組んできたこともあって、そうした新たな動きを取り込むことができていると代表取締役社長の武野龍氏は語る。武野氏はまた、人口減の趨勢に加え、コロナ禍で消費に対する考えや様式が加速度的に変化していることを踏まえ、人々が価値を見出すその瞬間・場所を敏感にキャッチした商品、すなわち「トキ消費」を顧客に提供したいと意欲を見せる。

 さらに、同社は最近農業も手がけ始めた。メーカーである以上、処分するものが発生するのは不可避だが、それを可能な範囲で循環させたいとの想いから、工場で出る端材をバクテリア分解し、これを利用した完全無農薬のニンニクの生産を始めたのだ。将来は農業法人化も検討しているという。

 そんな同社は離職率も低い。近年、リモートワークを行いやすい技術環境を整え、遠方に移住しても勤務を続けられる体制を構築。営業のサポートなどでも成果が上がっているという。2人目以上を出産する女性社員も増え、嬉しい悲鳴が上がっているようだが、これも社員の要望に寄り添った働き方を支援する同社の姿勢によるものだろう。「自身のスタイルを維持して働きたい女性が増えています。担当課長に女性を任命して社員へのヒアリングを綿密に行い、休暇取得や時短勤務など1人ひとりの要望に応えられるよう、現場が協力する仕組みを整えています」(武野氏)。社員が社内外で充実した生活を送ることができる同社だからこそ、新たな価値を創造する家具を提供し続けられるのである。


<COMPANY INFORMATION>
代 表:武野 龍
所在地:福岡市博多区金の隈3-13-2
設 立:1968年4月
資本金:1億8,225万円
TEL:092-504-4141
URL:https://www.adal.co.jp


<プロフィール>
武野 龍
(たけの りゅう)
1978年11月生まれ、福岡市博多区出身。甲子園大学卒業後に、住宅メーカーで3年間勤務した後、2003年に(株)アダルに入社。専務取締役・関東ブロック長などを経て、14年4月に代表取締役社長に就任した。

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