2022年05月28日( 土 )
by データ・マックス

姪浜から市内随一の景勝地・愛宕神社へ

愛宕神社

福岡で最も古い神社

 矛盾したことを言っているように聞こえるかもしれないが、福岡の海岸の景色を楽しみたいのなら、愛宕山を登って愛宕神社に行くことをお勧めしたい。

 福岡市西区の愛宕神社(正式名称:鷲尾愛宕神社)は、京都市右京区の愛宕神社(総本社)、東京都港区の愛宕神社と並んで、“日本三大愛宕”の1つとされている。その歴史は古く、西暦72年(12代・景行天皇の時代)に「鷲尾神社(鷲尾権現)」として創建されたのが始まりとされており、福岡で最も古い歴史をもつ神社である。江戸期に、黒田藩・2代藩主の黒田忠之が、「黒田騒動」といわれるお家騒動を愛宕権現の霊験により乗り切ったことに感謝し、1634年に京都より愛宕権現を勧請して鷲尾権現のある鷲尾山(愛宕山の旧称)に祀り、愛宕神社とした。その後、1901(明治34)年に鷲尾神社(鷲尾権現)と、愛宕神社(愛宕権現)が合併し、現在の鷲尾愛宕神社になった。御祭神は伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、伊弉冉尊(いざなみのみこと)、火産霊神(ほむすびのかみ)、天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)の4柱。昔から多くの参詣客を集める神社として市民に親しまれているほか、近年はパワースポットとしても注目されている。

愛宕神社からの眺め

 愛宕神社の境内は、糸島周辺から能古島、志賀島、福岡タワー、アイランドシティまで一望できる絶景のビュースポットとしてもよく知られている。冒頭、海岸の景色を見るために愛宕神社に行くことを勧めたのは、その眺望の良さ故だ。

 愛宕山に登るには複数のルートがあり、全域アスファルトの坂道、ほぼすべて階段の道、土の登山ルートなどがある。そのすべてが絵になる風景なので、どこを撮影しても“SNS映え”が期待できる。

愛宕神社

 余談だが、愛宕山にはかつて姪浜城(別名:探題城、鷲尾城など)というお城があったとされている。姪浜城は、鎌倉幕府が2度の元寇の後に設置した鎮西探題の本拠とされた城郭だが、鎌倉幕府の滅亡に際して廃城となったとされ、現在はその痕跡を見つけることはできない。

 すでにないものでいえば、かつて福岡にロープウェイがあったことをご存じだろうか。1928年に開業した「愛宕山ケーブルカー」は、日本では2番目、九州では初となるロープウェイ(当時はケーブルカーと呼ばれていた)で、神社への参拝者、観光客などで賑わっていたとされている。だが戦時下に入り、1943年に姿を消した。こちらは現在も、基礎の一部が残っている。

【外部ライター・奥野 晃市】

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