2024年05月10日( 金 )

植草氏、コロナ利権を指摘「選挙でコロナを終わらせる」

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 「選挙でコロナを終わらせる 徹底討論会」がこのほど、曳舟文化センター(東京都墨田区)で開催された。同討論会では、ブログ「知られざる真実」でもお馴染みの評論家であり、「政策連合」(オールジャパン平和と共生)の植草一秀氏による「なぜ、既成政党はコロナとワクチンを止めないのか」と題する講演が行われた。植草氏は講演で、裏側にある利権について鋭く指摘した。

コロナの裏側にある利権

評論家・オールジャパン平和と共生の植草一秀氏
評論家・オールジャパン平和と共生の植草一秀氏

    コロナ禍が広がった2020年の死亡数は前年比8,338人減となったが、ワクチン接種が広がった21年は前年比6万7,745人増となり、東日本大震災が起こった11年の5万6,054人増を上回る規模の大幅な人口減少になった。死亡数の増加は、何らかの特殊な要因で死亡数が著増したことを確認するうえで極めて重要な指標。ワクチン接種後の急死者数は4月末の報告ベースで1,711人となっており、重篤者数は7,000人を超え、アナフィラキシーショックや心筋炎などの重篤な副反応例も数多く報告されている。厚労省は千数百人もの感染者を出した「薬害エイズ事件」の発生を反省し、1999年に「薬害根絶の誓い」の碑を建立しているが、薬害について真剣に向き合うことが求められている。

 新型コロナの問題点として、感染症指定区分が結核や重症急性呼吸器症候群(SARS)と並ぶ「2類相当」であることもパニックが起きた大きな原因となった。植草氏は「新型コロナを『2類相当』の指定にした大きな理由はワクチン利権だったのではないでしょうか」と指摘した。新型コロナの死者数は21年に1万4,926人、22年に1万2,189人が報告されているが、インフルエンザは関連死を含めて毎年1万人程度が死亡しており、新型コロナの死亡数はインフルエンザと大きな差がない。そのため、公費負担措置を採用したうえで、ほかの取り扱いをインフルエンザや麻疹と並ぶ「5類相当」にしていれば、パニックは起きなかったのではないか。加えて、21年6月18日の厚労省新型コロナウイルス感染症対策本部の事務連絡により、実質、新型コロナの陽性者であれば、厳密な死因を問わず、(たとえば交通事故で死んでも)新型コロナで死亡したとして集計されるため、死亡者数が水増しされて伝えられている可能性がある。

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 コロナワクチンは特例承認のため、医療現場での実際の使用を想定して、大規模な患者に投与し、その有効性や長期的な安全性が多くの人に当てはまるかどうかを販売前に調査する第3相治験が免除されており、事故発生時の損害賠償責任が免責されていることから、植草氏はワクチンの利権につながっているのではないかと話した。

 厚労省への新型インフルエンザ予防接種副反応報告基準では、接種後のアナフィラキシー症状発生までの時間が24時間となっており、死亡や重篤な症状となった場合、後遺症を残す可能性がある場合はすべて報告することとされている。

 一方、新型コロナワクチンの副反応疑い報告基準は、アナフィラキシーが接種後4時間以内と短くなっており、死亡や身体の機能の障害やそれらの恐れのある場合、入院治療を必要とする場合は、医師が予防接種と関連が高いと認める症状の場合のみが報告の対象となる。しかも医師の判断による報告についても、植草氏は「できるだけ副反応疑い報告がなされないよう圧力がかかっているのではないかと考えられます」と語った。

 新型コロナウイルスのワクチンは、メッセンジャーRNA(mRNA)を使ったワクチンであり、これまで人類に使われたことのなかったワクチンのため、将来的にどのような影響をおよぼすかは未知であり、人が本来もつ免疫に影響を与える可能性があること、心筋症の発症に因果関係が見られることが分かっている。

コロナ政策の問題点

 植草氏は講演のなかで、コロナ補正予算が「利権財政の塊」であることを指摘した。20年度の第1次~第3次補正予算の規模は合計で73兆円という膨大な規模であり、一律給付金、持続化給付金、家賃給付金などの比較的透明な予算項目となっているのは合計19.2兆円に過ぎず、残りの54兆円の大半が、天下り先の金融機関への資金贈与とみられる資金繰り対策18.7兆円や予備費10兆円などの不透明な利権支出となっている。

 また、4月13日の財務省財政制度分科会では、コロナ関連の政府支出が16兆円に達したことが発表された。国の歳出純計約300兆円のなかで政策に使う年間予算約35兆円の半分に相当する規模の16兆円もの国費が、コロナ関連で支出された。

 政府支出16兆円のうち、「コロナ病床確保などの緊急包括支援金」が6兆円、ワクチンの確保や接種にかかる費用が4.7兆円。政府は今年3月25日までに、予備費など予算措置額2.4兆円で合計8.8億回分にあたるワクチンを購入しており、これを含めて4.7兆円がワクチン関連に、合計16兆円がコロナ関連の医療ビジネス関係者に投下されたことになる。

 購入したワクチン8.8億回分のうち、廃棄処分に関する情報を政府は公表しない方針というが、ワクチン接種の実績を踏まえると6億回分近くが廃棄処分される恐れがある。植草氏は「1%のグローバル巨大資本に従う政治になってしまっていることが日本の政治の問題点であり、国会がコロナやワクチンを止めない原因です」と語った。

【石井 ゆかり】


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