わらび座ミュージカル「ジパング青春記」特設ページ
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2015年08月12日 07:02

新たなステージ迎えた再エネの未来(6)

 2030年、一般社団法人太陽光発電協会(JPEA)が掲げる、太陽光発電だけで100GW超、5,700万世帯分の電気がまかなえる時代は来るのか。原発39基分の電気が太陽光だけで生み出せるようになれば、日本のエネルギー自給率も大幅に上がり、海外に依存しない国産電力ができるかもしれない。しかし、太陽光のみならず再生可能エネルギーの普及が進む一方で、ハードルはまだまだある。本シリーズでは新たなステージを迎えた再生可能エネルギーの未来について、現在のトレンドから読み解いていきたい。

遠隔監視の市場規模が拡大

ドイツの展示会「インターソーラー」でも遠隔監視システムは注目された<

ドイツの展示会「インターソーラー」でも
遠隔監視システムは注目された

 急激な太陽光発電の普及の裏で、ある重大な問題が出てこようとしている。それは、保守・メンテナンスや施工不良などから、発電量が低下し、長期安定的な発電がなされない状況に陥ってしまうことだ。
 すでに発電上の不具合や事故は散見されている。象徴的なのが、今年6月に群馬県伊勢崎市で発生した突風により、太陽光パネルがめくれて吹き飛ばされたことだ。この事例では明らかに施工や設置方法に問題があったと考えられる極端な事例かもしれないが、とくに気候が不安定になっている昨今、発電停止などのリスクは太陽光発電事業者であれば誰もが抱えている。

 経済産業省もこうした事態を鑑みて、同月下旬のFIT見直し会議でO&M(オペレーション&メンテナンス)について言及したという。経産省の担当者は、「太陽光発電が火力発電のように一人前になるには事業者の責任と自覚が必要。そのためにO&Mのサービスをしっかりやってほしい」と述べている。
 太陽光発電の事業モデルは本来20年間の安定稼働が必須。経産省によれば、最近とくに多いのが、太陽光発電システムや家庭用燃料電池を利用するとき発電された電気を家庭などで使用できるように変換する「パワーコンディショナー」という機器の停止や、発電量などの計測関係のトラブルだという。
 今後、こうしたO&M分野は市場が伸びていくと予測されている。とくに太陽光発電設備は、大規模なら遠隔地に設置され、小規模でも各地に点在している状況で、それだけの技術者を設備近辺に常駐させておくことはほぼ不可能だ。一方で、何かトラブルがあれば迅速に復旧作業に入らなければ発電停止という事態に陥る可能性もある。そのため、今後は遠隔監視システム技術の向上がカギとなりそうだ。

 市場調査会社のシード・プランニングによれば、太陽光発電の遠隔監視システム市場は2020年に1,600億円になる見込みという。14年度の695億円の実に2.3倍だ。7月にあった太陽光発電関連の展示会「PVJAPAN2015」でも、O&Mの優位性を示すブースが昨年よりも増えており、シェア争いがすでに始まっていることが実感できた。
 日本より10年先を進んでいるといわれているドイツでも、当初はO&Mの重要性はあまり認識されていなかったという。そこに目をつけ、独立系O&Mでドイツナンバーワンとなったグリーンテックが、今年から日本市場に参入した
 同社はモニタリングのみならず、恒常的なメンテナンス、施設の保全、トラブル予防、発電所のパフォーマンス最大化のコンサルティング、その他運営上の手続き代行など、O&Mに必要なサービスを網羅している。「たった1人で500MWの施設を管理できる」というふれこみで、シェア拡大をねらう。

 また、太陽光パネルには「マイクロクラック」と呼ばれる微細なヒビ割れが入ることがある。これまでチェックするには、工場にわざわざ持って行く必要があったが、横浜環境デザインの子会社であるソーラーワークスは、日本で初めて現場でパネルを検査できる「PVテストカー」を導入した。
 現場で即時にメンテナンスできるサービスの市場も今後は拡大していくだろう。

【大根田 康介】

 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

     

トップニュース

2020年01月25日 15:56

「メイト黒崎」が自己破産~負債総額約25億円

 北九州市の商業施設「クロサキメイト」(北九州市八幡東区)を運営する「株式会社メイト黒崎」は、下資料の通り、1月24日付で東京地方裁判所へ自己破産を申請し、同日付で保...

2020年01月25日 07:30

国内中核港をより進化させ地域活性化に挑む

 博多ふ頭(株)は、1993年4月に設立された港湾企業である。福岡市が51%、地元の海運会社など港湾業界関係企業が49%出資した第3セクターである。“管理型から経営型...

2020年01月25日 07:00

企画・開発・販売、そして管理まで 高価値マンションの提供により安定成長を実現

 競合他社を見るのではなく、常に顧客を見る。そうしたスタンスで実に手堅いビジネスを繰り広げているのが(株)ネストだ。2007年の「ネストピア大濠公園」を手始めに、現在...

2020年01月25日 07:00

マンションベースにさまざまな建物を企画 運用では新サービスにも挑戦

 2012年3月の設立から投資マンション「モダンパラッツォ」を供給してきた(株)モダンプロジェ。設立からわずか7年半にも関わらず、10月末時点で100棟(木造含む)の...

2020年01月24日 18:00

【検証】「ゴーン国外脱出」~ゴーン効果

 日本の刑事司法の違法性・犯罪性が外国からの情報によって次々に世界に発信され始めた。日本国民はいつも最後に真実を知らされる破目になっている。

2020年01月24日 17:13

東京・有楽町のランドマーク「東宝ツインタワービル」が解体へ

 東京都千代田区有楽町にある「東宝ツインタワービル」が、建替えにともなう解体工事に着工したことがわかった。 同ビルは1969年5月開業。屋上に見える2基の屋上広告塔...

2020年01月24日 17:07

(株)ラック社長・柴山文夫氏「お別れ会」~約1,400人参集!故人の人柄を慕った方が数多く

 2019年12月17日に満78才で永眠されたラック社長・柴山文夫氏のお別れ会が同社の結婚式場「RIT5」で行われた。参列者は1,400人を超え献花の時間は40分にも...

2020年01月24日 16:21

武漢市ってどんなところ? 三国志の舞台 桜の名所

 新型コロナウイルスの発生地・武漢市。同市の日本での知名度はこれまで高かったとはいえず、中国ビジネスを行っている諸氏には知られているという程度であろう。

2020年01月24日 15:30

加盟者の契約更新率トップはセブン~コンビニ3社比較

 データ・マックスが、コンビニ加盟者が本部との契約更新時期を迎え、契約更新をした件数とせずに契約終了した件数を調査したところ、19年2月期で契約の更新率が最も高かった...

2020年01月24日 15:00

厚生労働省公表の「ブラック企業」 12月27日発表 九州地区(福岡を除く)

 厚生労働省は17年5月から、労働基準関係法令に違反し書類送検された企業の一覧表をホームページに掲載している。

pagetop