2024年06月24日( 月 )

【福岡IR特別連載116】大阪IR、来年早々の通常国会召集前に承認か?

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大阪IR 夢洲 イメージ    先日22日、中日新聞の報道によると、日本維新の会代表の馬場伸幸氏が同会の常任役員会の席で、来年1月にも国からの判断が示され「来年の通常国会召集前に良い知らせが届くだろう…」と発言したとしている。

 ただし、同時期に提出している「長崎IR」については一切の発言をしていない。あくまで、彼らが積極的に推進している「大阪IR」についてのみの発言であり、見通しなのである。

 筆者は前回記事にて、本件IRの政府承認見通しについて、すでにすべての結論は出ているものの、現政権の体たらくで、政治的判断としては、来年度早々の「全国統一地方選挙」後にその可否を示すのではないかと予測し、残り2カ所の追加募集も含めて、これを解説しお伝えした。

 前回取り上げた、松野官房長官記者会見時の発言は、「大阪IRは埋め立て地の土壌汚染問題、長崎IRには国内企業はなく、海外企業からの投資資金の信憑性など」を理由として、これらはいまだ審議中でさらに検討を要するから、今後、認定の可否判断を期間の定めなく延期すると説明していた。

 従って、基本的には、「大阪IR」のみならず「長崎IR」も含めた可否判断は、やはり来年度早々の統一地方選挙後だという予測に変わりはない。

「大阪IRは承認、長崎IRは保留としての否決か」

 ただ、この中日新聞の報道は正しく、的中するのではないかと思慮する。長崎IRの否決はそのまま、保留は体の良い否決という意味で、大阪IRのみの承認かもしれない。

 筆者は、前述したように、すでに政府の結論は出ているという予測だ。

 これらは予想通りの結果であり、以前から諸々の問題点を指摘してきた「長崎IR」は、すでに崩壊しているのだ。

 その最大の致命傷は、中国習近平政権とのつながりが深い、中国不動産ファンド企業PAGによる"ハウステンボスの買収"である。

 これは地政学上、我が国の最も重要な日米軍事基地がある、佐世保市行政にとって命取りとなりかねない出来事で、インテリジェンス(諜報)という面からも、地方自治の平和ボケによるお粗末極まりない結果なのだ。

 日々、これだけウクライナ侵略問題と台湾有事問題が報道されるなか、また、米中覇権争いから生じる日米安全保障に経済安全保障、さらに、我が国の防衛費倍増という歴史的転換点にあるなかで「同園とパッケージの長崎IR」が政府の承認を得るなどは誰が考えてもあり得ないのである。

 従って、本件IRを主導管轄してきた長崎県行政と県議会を筆頭に、我が国周辺の安全保障問題に極めて疎い、大石長崎県知事と朝長佐世保市長の政治的責任は大変重いものだと言わざるを得ない。

 先日、YouTubeで、長崎県議会のなかの長崎IR特別委員会を中継していたので観ていたが、長崎県行政側も県議会側も、この中国企業のハウステンボス買収問題が如何に重大かを質問する議員も居ないし、これに触れる行政側の人間も誰1人居なかった。稚拙としか言い様がない。

 挙句に、行政側は九州政財界の協力体制について県議会側に、九州知事会も九州経済連合会、福岡財界の九州電力を筆頭の7会社の協力体制にも一切の変化はないと回答をする始末である。当然、これらは地元マスコミの長崎新聞でも報道されている。これらもひっくるめて誠にお粗末な環境である。

 ハウステンボスの中国企業への売却時に、福岡財界のハウステンボス株主各社はすでに所有していた株式を全社HISに売却譲渡し、現状のハウステンボスからは手を引いて逃げているのにも関わらずだ。

 行政側の回答は、現状に対してまったく支離滅裂な回答であると言わざるを得ない。

要は、政府による全国3カ所の本件IR計画は、予想通り、大阪IR(米国MGMとオリックス)以外は、長崎IR含めてすべてが崩壊するということだ。

 重ねて、解説するが、次は民間先行の福岡市中心の巨大な人口を有する北部九州都市圏の「福岡IR」である。そして、近年中に出て来る、本家本元の我が国の首都、東京中心の関東都市圏「東京IR」の3カ所だと、さらに確信するものである。  

【青木 義彦】

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