2024年05月05日( 日 )

福岡大学 西新病院を「こども病院」跡地に移転へ

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 福岡市中央区唐人町の「こども病院」跡地。福岡大学は20日、同大学西新病院(早良区)を同跡地に移転させることを明らかにした。

 跡地利用について福岡市が事業者を公募し、今年1月に積水ハウス・福岡大学グループが優先交渉権者に決定。その際、跡地に内科総合病院や健康プラザ、マンション2棟などを建設する開発計画を明らかにされていた(「唐人町のこども病院跡地、積水・福大グループが優先交渉権者に」)。

 今回明らかになったのは新病院についてで、開業は2027年春を予定。移転前と同等規模とし、新たな感染症に対応するための設備も整備、地域の避難所としての機能ももたせるとしている。

 西新病院は福岡大学が福岡市医師会から成人病センターを事業譲受し、2018年4月に開院。現在は医師・職員など約200人が勤務し、病床数117、循環器、消化器、糖尿病・代謝・内分泌、呼吸器、脳神経の5つの診療科からなる。

 建物は築後40年以上となり老朽化しているうえ、土地は医師会の所有であり、年間数千万円の賃料を支払っている。このため、慢性的な赤字経営となっており、コロナ禍の影響を最も強く受けた20年度は約4億5,000万円、22年度も約2億1,000万円の赤字となっていた。

 現病院と同規模となる新病院は、土地代などの経費を抑えられる利点はあるものの、周囲の病院と診療サービスが競合することから、土地購入資金を含めた開発コストを回収できるのか、大学内部でも疑問視されている。

【特別取材班】

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