2024年05月09日( 木 )

九経連が「九州防災DXタスクフォース」を設立

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ
法人情報へ

 (一社)九州経済連合会は22日、官民で連携し防災対策を推進し、九州の安全保障対策強化に貢献することを目指す民間組織「九州防災DXタスクフォース」を設立した。

 日本の国土は美しい自然に恵まれている一方、その地形や地質、気象の特性ゆえに、災害に対して脆弱でもある。特に近年では自然災害が頻発し、その被害も激甚化する傾向にある。九州も台風や豪雨などの大規模災害、それも県境をまたぐかたちで発生する被害が多く、自治体を横断する広域連携や官民共創による防災・減災対策が喫緊の課題となってきた。

 「九州防災DXタスクフォース」はこのような状況をふまえ、九州経済連合会と東京海上日動火災保険(株)(東京都千代田区、廣瀬伸一代表)、SAPジャパン(株)(東京都千代田区、鈴木洋史代表)、(株)INSPIRATION PLUS(大分市、山本竜伸代表)、I-レジリエンス(株)(東京都中央区、小林誠代表)がコアメンバーとなって設立された。今後、九経連の会員企業を中心にパートナー企業の募集を行い、組織の輪を広げる。

 同タスクフォースでは大きく(1)災害対策高度化支援、(2)防災対策サービスの官民共創、(3)広域連携の仕組みづくりの3点に取り組む。このうち、(1)については地域に点在する官民のさまざまな情報を利活用することで支援する。

 (2)については、災害発生時、AI予測を参考にした早期の避難情報提供ができる仕組みを構築するほか、民間企業が従業員の出勤管理や施設・設備の被害情報の確認ができるようにする。また、落雷予測技術の有効性を検証し、とりわけ近年九州各地に増えている半導体産業などの集積産業における、雷による瞬低・瞬停リスク低減や損害回避スキームの構築・実装も目指す。

【田中 直輝】

関連記事