GDPで日本がドイツに抜かれる、26年ごろにはインドにも 金利差と円安圧力続く
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日本の今年の名目GDP(国内総生産)が、ドルベースでドイツを下回り、世界第3位から4位に転落する見通しであることが、国際通貨基金(IMF)が発表した経済見通しで明らかになった。
IMFの発表によると、今年の日本の名目GDPが約4兆2,300億ドルに対して、ドイツは約4兆4,300億ドルとなる見通し。円安によりドル換算の日本のGDPが押し下げられたことが要因だ。ちなみに、1位はアメリカで約26兆9,500億ドル。2位は中国で17兆7,000億ドル。
また、今年の半ば人口が14億3,000万人に迫り中国を超えて人口世界一になったインドは、26年ごろにGDPで日本を抜き、日本は第5位に転落することも予想されている。
日本は1968年、GDPで当時の西ドイツを抜いて世界第2位になり、以来40年超にわたってその地位にあった。2010年、中国に抜かれて第3位となり、今年、55年ぶりにドイツに抜かれることになる。ちなみに、ドイツの人口は21年時点で約8,320万人。日本のおよそ3分の2に相当する。
解消されない金利差と円安圧力
ウクライナ戦争以降、世界的に進行した物価高を背景に積極的に利上げに動いたアメリカ・欧州とは対照的に、いまなお大規模な金融緩和策を維持する日本との間に発生した金利差によって円安圧力が高い状況にある。
鈴木俊一財務相は9月26日の記者会見で為替介入を示唆するなど急激に進行する円安をけん制するなどした。しかし、市場では、金利差が解消されない限り円売りの圧力は収まらないとの見方が大勢で、抜本的な対策が望まれる。
【寺村 朋輝】
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