大谷翔平選手の通訳を担当していた水原一平氏が20日午後に、所属するロサンゼルス・ドジャースから突然解雇された問題が波紋を広げている。
解雇理由は、水原氏が違法賭博に関与していたためだ。南カリフォルニアのブックメーカーに多額な借金があり、その返済のため大谷選手の口座から450万ドル(約6億8,000万円)が引き出されたなどと報道されている。
有識者からは、大谷選手が法的に罰せられる可能性が指摘されている。ドジャースの本拠地・ロサンゼルスがあるカリフォルニア州ではスポーツ賭博は違法行為であるからだ。大谷選手が単に返済を肩代わりしただけだとしても、水原氏の負債が賭博行為によるものであったことは理解していたはずである。
アメリカは日本とは異なり、違法行為については大統領であっても起訴されるほど厳格な国であり、司法当局の影響力が強い。違法行為と無関係であったという主張は通用しない可能性がある。
大谷選手はこれまでスキャンダルとは全くの無縁だった。昨年はドジャースと10年7億ドル(約1,000億円)の巨額契約を結び、今年2月29日のサプライズ的な結婚発表は祝福ムードに包まれた。
そのなかでの、水原氏をめぐる出来事はまさに「好事魔多し」である。
韓国・ソウルで開催された開幕シリーズ(サンディエゴ・パドレス戦)では合計3本の安打、2打点、1盗塁を記録するなど、大谷選手のプレーには今回の出来事の影響は表れていないように見えるが、シーズンはまだ始まったばかり。
プレーへの影響はもちろん、司法当局の動きも含め、大谷選手をめぐる動向には今シーズンも目が離せない。
【田中 直輝】
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