2024年06月13日( 木 )

借りた金踏み倒す ならず者国家

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 NetIB-NEWSでは、政治経済学者の植草一秀氏のメルマガ記事を抜粋して紹介する。今回は日銀の金融政策について論じた5月23日付の記事を紹介する。

日本の長期金利=10年国債利回りが1%水準を突破。11年ぶりのこと。金融政策運営について各種意見が提示されているが、適正な見解は広範に示されていない。

2012年12月の第2次安倍内閣発足以来、インフレ誘導=超金融緩和政策が推進されてきた。これと表裏一体の関係にあるのが黒田日銀の金融政策である。黒田東彦氏は異例の日銀総裁2期連投をはたした。その10年間、超金融緩和=インフレ誘導を提示し続けた。2013年に黒田日銀体制が始動した際、黒田氏、ならびに岩田規久男日銀副総裁は2年以内に消費者物価上昇率を2%以上に引き上げることを公約として掲げた。

岩田規久男氏は公約を実現できない場合、職を辞すことが責任を明らかにするもっとも分かりやすい行動であると国会で明言した。はたして、インフレ率2%は実現しなかった。このことは国民にとって不幸中の幸いだったが、公約を実現できなければ職を辞して責任を明らかにすると述べた岩田氏はどう行動したか。そんな話があったことを口に出すこともなく、副総裁の座に座り続けて任期をまっとうした。日銀副総裁の椅子の座り心地が良すぎたということだろう。

私は2013年7月の参院選前に『アベノリスク』(講談社)を上梓した。安倍内閣の本性はこれから明らかになる。7つの災厄が日本国民を襲うことになると警告した。インフレ誘導、消費税増税、TPP参画、天下り復活、原発推進、壊憲、戦争推進の悪夢が日本を襲うことを詳述した。この警告は基本的に現実のものになったといえる。

このなかでインフレ誘導について次の見解を示した。黒田日銀がインフレ誘導政策を遂行するが、成功するといえない。インフレ誘導にはマネーストックの拡大が必要だが、マネーストック拡大を誘導できる保証がない。結果としてインフレ誘導は実現しない可能性が高い。

他方、インフレ誘導政策そのものが適正でないことを詳述した。物価上昇率が小幅プラスの状況が生まれること自体に問題はない。本来、財やサービスの価格は、市場の需給で値上がりするものと値下がりするものに分かれるが、「値下がり」が一般的にあまり実施されない慣習下で平均物価が下落すると、本来生じるはずの価格差が顕在化しにくくなるという問題が生じる。「相対価格の調整が進みにくい」という問題が生じやすくなる。このことから、物価水準平均では小幅プラスになる状態が望ましいとはいえる。

※続きは5月23日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「借りた金踏み倒す ならず者国家」で。


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