14日、(株)ヒガシマル(本社:鹿児島県日置市、東勤代表)は25年3月期の連結決算を発表した。それによると、売上高は141億2,600万円(前期比8.6%増)、営業利益は1億4,600万円(前期は営業損失1,100万円)、経常利益は2億8,500万円(同418.1%増)、当期純利益は8,000万円(前期は1億400万円の純損失)で、増収増益で黒字転換した。
決算要因としては、個人消費や外食需要、インバウンド需要の回復基調を背景に、積極的な販促活動と販売価格の改定効果などにより売上を伸ばしたことが挙げられる。一方で、原材料や燃料費、輸送費の高騰が利益を圧迫したものの、コスト削減と価格見直しによって収益性が改善した。
セグメント別では、水産事業が売上高85億3,900万円(前期比12.7%増)、セグメント利益5億2,100万円(同33.6%増)と堅調だった。外食・インバウンド需要の回復により冷凍焼魚などの簡便調理食品や養殖魚の需要が増加し、魚類種苗やヒラメの販売も拡大した。エビ飼料類やヒラメ・マダイ飼料類は好調だった一方、ハマチ飼料類は販売数量が減少した。
食品事業は売上高55億8,700万円(同2.8%増)、セグメント利益4,200万円(前期セグメント損失4,400万円)と黒字転換した。皿うどん類、ラーメン類、カップ類などの一部製品が伸長したが、即席麺や乾麺は販売数量が減少した。カレールー・シチュールー類では「グルテンフリー米粉カレー」や「コスモ銀のクリームシチュールー」が好調だった。
来期(26年3月期)の業績予想については、売上高は142億7,100万円(前期比1.0%増)、営業利益は3億9,000万円(同166.7%増)、経常利益は3億6,800万円(同29.3%増)、当期純利益は1億9,900万円(同147.3%増)で、引き続き増収と大幅な増益を予想している。
【寺村朋輝】