佐賀市とAirbnbの日本法人Airbnb Japan(株)(以下、エアビー)は26日、「空き家シェアリング」によるまちづくりモデル構築を目指す連携協定を締結した。全国でも先進的な取り組みであり、人口減少や空き家問題に直面する佐賀市の地域再生への新たな挑戦となる。
総務省によると日本全国の空き家は約900万戸。空き家の放置は地域環境の劣化や災害リスクの増大を招くことが懸念されるという。佐賀市は空き家を単なる住居ではなく、観光・文化活動・創業支援など、用途を多様化させた地域資源として再定義し、エアビーとの連携により、持続可能なコミュニティ形成のための「空き家シェアリング」モデルの構築を目指す。
連携協定では2025年度から27年度にかけて事業を段階的に展開する計画だ。まず初年度は空き家の調査や活用モデルの策定、セミナー開催によって地域の関係者を巻き込む。次年度には具体的な空き家活用プロジェクトへの支援を開始し、最終年度には民間主体による持続的な利活用体制を構築する方針である。
佐賀市は空き家という地場資産を活用し、風景、歴史、地域文化を融合したまちづくりを推進する。今夏から空き家シェアリング関連イベントを次々に開催予定だ。8月には「SAGA 空き家シェアリング会議」、10月には空き家見学ツアー、さらに来年2月には「エアビースクール in SAGA」を企画し、空き家活用の実例共有やビジネスアイデア醸成を図る。
エアビーはこれまで日本各地で自治体と組み、地域コミュニティづくりやまちの個性を生かした空き家活用を支援する取り組みを行ってきた。佐賀市との連携も、空き家を通じた人々の関係性を育むことで、まち全体の魅力向上に資する取り組みと位置付ける。
【茅野雅弘】
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